2026年9月29日(火曜日) 20時08分【Nikkei225 オプション建玉 デイリーウォッチ】

日経225オプション建玉から読む、65,000円から66,000円の攻防と週次限月の満期接近

【はじめに】

本稿は、JPXデリバティブ建玉残高状況(概算)、デリバティブ取引市況(日通し)、別紙1(標準オプション)、別紙2(ミニオプション)と、JP225-DEC26(日経225先物2026年12月限)のチャート4枚を組み合わせた分析です。前提を先に整理します。オプションの権利行使価格は日経平均株価(指数)が対象で、チャートは12月限の先物価格です。

限月の読み方も整理しておきます。標準オプションの2610限月は、第2金曜日の10月9日が最終決済日(SQ日)と考えられます。ミニオプションの銘柄名は年月日の並びで、261001は10月1日(木)、261008は10月8日(木)、261015は10月15日(木)の週次限月です。中心の限月は10/1限(261001)で、満期まであと2日しかありません。この点は値動きの読み方に影響するため、後の章でも触れます。

【1. JPX建玉残高データの要約】

先物の概況です。日経225先物(ラージ)の日通し取引高は44,028枚(うちJ-NET 9,702枚)、ミニは651,786枚、マイクロは858,209枚でした。取引金額を取引高と乗数で割って逆算した平均約定価格は、ラージが約65,516円、ミニが約65,508円、マイクロが約65,500円で、ほぼ65,500円前後です(複数限月を含む概算です)。ラージのセッション別では、夜間が約65,619円、前場が約65,541円、後場が約65,466円と、後場の平均約定価格が最も低くなっています。ミニの後場は約65,321円とさらに低く、後場は前場より低い価格帯での約定が多かったことを示します。ただし、平均約定価格の高低だけで売買の優劣は判断できません。チャート上の現値65,820円は、日通しの平均約定価格を約300円上回る水準です。

建玉では12月限の増加が目立ちます。ラージ12月限は149,752枚(前日比+14,650枚)、ミニ12月限は392,796枚(+214,851枚、前日の約2.2倍)、マイクロ12月限は414,272枚(+350,209枚、前日の約6.5倍)です。建玉の増減は売り買い双方の合計であり、方向は示しません。それでも12月限に新規ポジションが大きく積み上がったことは事実で、今後の値動きに影響を与えうる要素です。

標準オプション(日経225オプション)の全限月合計は、建玉772,104枚(前日比+19,420枚)です。内訳はプット519,820枚(+12,667枚)、コール252,284枚(+6,753枚)で、建玉ベースのP/C比は2.06です。取引高は32,450枚(プット20,056枚、コール12,394枚)で、そのうちJ-NETが16,696枚と約51%を占め、売買代金ベースでは約81%がJ-NETでした。標準オプションはブロック取引が中心の日で、個別ストライクの増減にはヘッジや機関投資家の大口取引が混ざります。

ミニオプションの全限月合計は、建玉76,818枚(+26,838枚)、プット41,483枚(+12,941枚)、コール35,335枚(+13,897枚)で、P/C比は1.17です。取引高は41,400枚(プット19,780枚、コール21,620枚)です。標準と対照的に、J-NETは2,150枚(約5%)にとどまり、ほとんどが通常の板取引でした。前日建玉49,980枚に対して約54%の増加で、週次限月を中心に新規の売買が活発でした。

【1-1. 標準オプション 限月別サマリー(別紙1)】

限月 コール建玉 前日比 プット建玉 前日比 合計 P/C比(建玉) 取引高 C / P
2610 46,411 +3,574 98,661 +5,937 145,072 2.13 7,142 / 10,011
2611 16,714 +965 57,171 +2,168 73,885 3.42 1,489 / 3,496
2612 118,536 -437 187,991 +1,238 306,527 1.59 712 / 2,825
全限月合計 252,284 +6,753 519,820 +12,667 772,104 2.06 12,394 / 20,056

別紙1に銘柄別データがあるのは直近3限月で、3限月の合計と全限月合計の差は、それより先の限月にあたります。P/C比が高いのは、3万円台から5万円台の深いアウト・オブ・ザ・マネーのプットが厚いためで、この数字だけで弱気とは判断できません。現値に近い62,000円から70,000円の帯域だけで見ると、2610限月はコール24,338枚に対しプット19,196枚(P/C比0.79)、2612限月はコール28,990枚に対しプット25,039枚(0.86)とコール優勢です。2611限月はコール9,786枚、プット10,164枚(1.04)でほぼ拮抗しています。

【1-2. ミニオプション 週次限月サマリー(別紙2)】

限月 満期 コール建玉 前日比 プット建玉 前日比 P/C比(建玉) 取引高 C / P
261001 10月1日(木) 14,690 +8,796 20,394 +7,592 1.39 14,119 / 12,766
261008 10月8日(木) 15,395 +4,733 15,996 +5,032 1.04 7,003 / 6,586
261015 10月15日(木) 41 +8 89 +35 2.17 8 / 35

260929、261006、261013の各限月は建玉が数枚から十数枚で、無視できる水準です。別紙2の銘柄合計は、全限月合計に対してコールで約5,200枚、プットで約5,000枚少なく、差は別紙2に載っていない限月にあたります。261001は前日建玉に対してコールが約2.5倍、プットが約1.6倍に膨らみました。前日比の増加分は取引高の約6割にあたり、当日の新規建てが主体です。

【2. 主要ストライクの建玉集中状況】

標準オプション2610限月です。プットは60,000円が11,880枚(+493枚)で圧倒的な最大です。次いで30,000円が6,427枚、40,000円が4,490枚、55,000円が3,837枚(+423枚)ですが、これらは現値から遠く、下値保険の色が濃い水準です。現値に近い側では、65,000円が2,393枚(+453枚、取引高657枚)、63,000円が2,173枚(+201枚)、64,000円が2,015枚(+479枚)、62,500円が1,763枚、62,000円が1,744枚と、下に階段状の厚い建玉が並びます。

コールは72,000円が3,924枚(+325枚)で最大、次いで66,000円が3,131枚(+160枚、取引高410枚)、70,000円が2,891枚(+364枚)、69,000円が2,756枚(+184枚)、75,000円が2,402枚、68,000円が2,325枚(+208枚)、71,000円が2,269枚(+195枚)、67,000円が1,860枚(+316枚)です。現値のすぐ上の66,000円が近接の最大コール集中で、その先は67,000円から72,000円まで建玉が幾重にも積み重なっています。建玉から機械的に計算した最大ペイン(建玉の買い手全体の損失が最大となる価格)は65,000円でした。

標準2611限月は、コールが69,000円で3,696枚、72,000円で1,541枚、67,000円で1,446枚、プットが30,000円で5,582枚、35,000円で3,542枚、66,000円で2,087枚です。66,000円は建玉が減少しており、コールが94枚、プットが98枚減りました。2612限月は建玉が最も大きく、コールが60,000円で7,478枚、80,000円で7,264枚、70,000円で5,415枚、68,000円で4,264枚、プットが60,000円で9,898枚、50,000円で9,103枚、65,000円で4,555枚です。2612限月は前日比の動きがほとんどなく、既存ポジションが中心です。短期の需給を見るうえでは、動きのある2610限月とミニ週次を重視するのが適切です。

ミニオプション261001(10月1日満期)です。プットは63,000円が5,810枚(+1,302枚)で最大、次いで60,500円が3,712枚(+858枚)、64,000円が2,624枚(+1,689枚)、65,000円が1,331枚(+968枚)です。コールは67,500円が2,631枚(+1,910枚)、68,000円が2,224枚(+1,129枚)、69,375円が1,646枚(+1,205枚)、67,000円が1,500枚(+1,194枚)です。現値の手前の65,750円(599枚、+593枚)、66,000円(802枚、+599枚)、65,500円(410枚、+337枚)にも新規のコールが立っています。下は63,000円から65,000円のプット、上は67,000円から68,000円のコールに新規建玉が増えており、満期までの2日間について、64,000円から67,500円程度の範囲を意識した売買が入ったことがうかがえます。ただし、建玉の買い手と売り手の区別はデータからは分かりません。

ミニ261008(10月8日満期)は、コールが70,000円で1,394枚(+628枚)、68,000円で1,318枚(+558枚)、69,000円で1,237枚(+643枚)、71,750円で1,053枚、67,000円で974枚(+547枚)、プットが60,000円で1,627枚(+590枚)、64,000円と63,000円がともに1,054枚、62,750円が1,009枚です。261001より範囲が広く、上は70,000円前後、下は60,000円から64,000円が意識されています。

【3. 建玉データから見る今後の値動きの推測】

結論として、建玉データから「どの価格帯が意識されやすいか」は推測できますが、「上下どちらに動くか」は推測できません。建玉は買い手と売り手の合計で、誰がどちらを持っているかまでは示さないためです。それでも、次の4点は根拠として使えます。

第一に、価格帯の地図として使えます。建玉が集中するストライクは、満期が近づくほど、ヘッジ売買や権利行使の思惑から、値が寄りやすい価格や、抜けにくい価格として意識されやすくなります。ミニ261001は満期まで2日、標準2610限月は10日ほどで、この作用が強まる時期に入っています。

第二に、最大ペインの位置です。2610限月標準は65,000円、ミニ261001は65,500円、ミニ261008は64,500円と、いずれも現値65,820円の近くにあります。満期に向けてこの付近に収れんしやすいという仮説の材料にはなりますが、強制力はなく、最大ペインから離れて終わる週も普通にあります。

第三に、現値周辺の建玉は上下でおおむね均衡しています。62,000円から70,000円の帯域のP/C比は、2610限月が0.79、2612限月が0.86、2611限月が1.04、ミニ261001が1.05、ミニ261008が0.74です。ヘッドラインのP/C比2.06は深いアウト・オブ・ザ・マネーのプットが押し上げており、現値付近の需給だけを見れば中立に近い状態です。

第四に、当日の新規建玉の分布です。ミニ261001と261008は、下は63,000円から65,000円のプット、上は67,000円から68,000円のコールに新規が集まりました。ミニはJ-NETが約5%と少ないため、板取引での新規建てが中心です。一方、標準オプションはJ-NETが約51%で、ブロック取引の比重が高く、個別ストライクの増減にはヘッジ目的の大口取引が混ざります。買い手か売り手かが分からない以上、両端の建玉は、範囲内で収まるとみたプレミアム収入狙いの売りにも、抜ける場合に備えた買いにも読めます。

よって、建玉データは「64,000円から67,500円の中に収まりやすい」という確率的な見方を支える材料であり、方向感はテクニカルで補うのが適切です。

【4. チャート×JPXデータの統合分析】

15分足です。現値は約65,820円です。安値64,875円から高値65,985円までの上昇を1.0とするフィボナッチが描かれ、23.6%が65,140円、38.2%が65,300円、50.0%が65,430円、61.8%が65,560円、76.4%が65,725円、161.8%が66,670円、200%が67,095円です。現値は76.4%と100%の間にあります。64,875円から急反発したあと、約65,700円から65,900円の狭い帯で横ばいが続いています。移動平均線は約65,550円から65,650円付近に集まって上向きで、現値はそのすぐ上です。MACDは81.3(MACD線)と88.8(シグナル)で、ゼロラインの上にありますが、MACD線がシグナルをわずかに下回っています。ストキャスティクスは80.62(メイン)と48.49(シグナル)で、メインがシグナルを上抜けて80の買われすぎ圏に到達しており、短期の上昇圧力は強い一方、この位置から横ばい、あるいは押し戻される場面も出やすい水準です。チャート右側に表示されている数値(67,110、66,940、66,620、66,530、66,510、66,250、65,870、65,390、64,900、64,790、64,530)は、ピボットなどの補助水準と思われます。66,500円前後は標準オプションの66,500円ストライク、64,900円は65,000円ストライクと安値64,875円、64,790円は64,750円ストライク(2610限月コール755枚)とそれぞれ近接しています。

1時間足です。フィボナッチは61.8%が66,781円、76.4%が65,132円、88.2%が63,800円です。9月22日から23日にかけて約67,100円の高値をつけたあと押し戻され、直近は64,875円まで下ヒゲを出して76.4%を一時割り込みましたが、すぐに戻しました。現値65,820円は、移動平均線が集まる帯のすぐ下にあり、ここを上抜けるかどうかが焦点です。MACDは-16.5(MACD線)と-100.2(シグナル)で、MACD線がシグナルを上回りましたが、ゼロラインの下です。ストキャスティクスは29.49と31.45で低い位置にあり、メインがシグナルをわずかに下回っています。下げ止まりの兆しはあるものの、上昇の確認は取れていません。

4時間足です。フィボナッチは11.8%が71,008円、23.6%が68,259円、38.2%が64,857円、50.0%が62,107円です。6月下旬の高値圏(約71,000円台)から7月下旬の安値(約60,500円台)まで大きく下げ、8月中旬に約69,600円まで戻したものの高値を切り下げました。9月中旬は約62,450円まで下げたあと約67,100円まで戻して失速し、現在は38.2%の64,857円を下ヒゲで試したあとの反発局面です。移動平均線は約65,000円から65,100円付近に収束し、現値はその上にあります。MACDは-53.2(MACD線)と24.4(シグナル)で、MACD線がシグナルの下にあり、ゼロライン近辺でデッドクロスした状態です。ストキャスティクスは53.46と71.29で、80付近の買われすぎ圏から下向きに転じています。勢いは冷めつつありますが、下値は移動平均線の収束帯と38.2%が重なるため、簡単には割れにくい構造です。

日足です。安値30,373円から高値73,758円の上昇を1.0とするフィボナッチで、11.8%が68,639円、23.6%が63,519円、38.2%が57,185円、50.0%が52,066円です。現値65,822円は、11.8%と23.6%の間にあります。6月の高値73,758円から下げ、8月に69,000円台前半まで戻したものの高値を切り下げ、7月下旬の安値約60,500円と9月の高値約67,000円の間で方向感の乏しい値動きです。MACDは79.2(MACD線)と-154.8(シグナル)で、MACD線がシグナルを上回り、ゼロライン上にわずかに浮上したところです。売り圧力の後退を示す一方、ゼロライン付近で力強さはまだありません。ストキャスティクスは45.03と51.42で中立圏にあり、メインがシグナルをやや下回っています。日足は、下落が一段落して底固めを試している面と、戻り売りの余地が残る面の両方があり、方向性は定まっていません。

チャートとJPXデータを重ねると、次の3点が共通しています。第一に、下値は65,000円(15分足の0.0に近い64,875円、4時間足38.2%、4時間足の移動平均線の収束帯、2610限月の最大ペイン、最大の近接プット集中)が最重要です。第二に、上値は66,000円から67,000円(15分足100%、近接最大のコール集中66,000円、67,000円のコール集中と9月の高値)が壁です。第三に、4時間足は勢いが鈍化、日足は中立、15分足は反発中と時間軸ごとに食い違っており、上下いずれにも抜けにくい状況です。

【5. フィボナッチ水準×オプション建玉集中ストライクの突き合わせ】

下から順に、両者が重なる価格帯を抽出します。枚数は特に断らない限り建玉です。

60,000円から60,500円です。フィボナッチ水準とは直接重なりませんが、7月下旬の安値約60,500円と重なります。2610限月プット60,000円が11,880枚(+493枚)、2612限月プット60,000円が9,898枚、ミニ261001プット60,500円が3,712枚(+858枚)、ミニ261008プット60,000円が1,627枚(+590枚)と、全体で最大の下値の建玉集中帯です。現値からは遠く、ここまで下落した場合の最終防衛線という位置づけです。

57,000円から58,000円です。日足38.2%の57,185円と重なります。2610限月プット58,000円が2,467枚(+455枚)、同57,000円が1,664枚、2612限月プット57,000円が2,635枚、同58,000円が2,029枚です(2612限月のコール58,000円は2,603枚)。60,000円を割り込んだ場合の次の目標です。

62,000円から62,500円です。4時間足50.0%の62,107円と、9月中旬の安値約62,450円が重なります。2610限月プット62,500円が1,763枚、同62,000円が1,744枚、2611限月プット62,000円が1,322枚、2612限月プット62,000円が3,486枚(コール1,850枚)と、層が厚い一致です。

63,000円から63,519円です。日足23.6%の63,519円が、ミニ261001プット63,000円(5,810枚、+1,302枚)、2610限月プット63,000円(2,173枚、+201枚)、2612限月プット63,000円(3,042枚)と重なります。63,500円ちょうどの建玉は小さめですが、63,000円の集中と合わせて、この帯全体が強い一致です。

63,800円から64,000円です。1時間足88.2%の63,800円が、64,000円の集中と重なります。2610限月プット64,000円が2,015枚(+479枚)、ミニ261001プット64,000円が2,624枚(+1,689枚)、ミニ261008プット64,000円が1,054枚、2612限月は64,000円がコール2,242枚、プット2,033枚です。当日の増加が特に大きく、直近の需給で最も新しい下値の目安です。

64,857円から65,000円です。4時間足38.2%の64,857円、15分足0.0の64,875円、4時間足の移動平均線の収束帯(約65,000円から65,100円)、2610限月の最大ペインの65,000円がすべて重なる、最強の一致点です。65,000円ストライクは、2610限月がコール1,384枚とプット2,393枚(+453枚)、2611限月がコール441枚とプット1,140枚、2612限月がコール3,594枚とプット4,555枚、ミニ261001がコール119枚とプット1,331枚(+968枚)と、全限月で大きな建玉があります。本日の安値64,875円は、まさにこの帯で止まりました。

65,132円から65,430円です。1時間足76.4%の65,132円、15分足23.6%の65,140円、38.2%の65,300円、50.0%の65,430円が並びます。この帯の建玉は小さく、2610限月の65,250円がコール54枚とプット152枚、65,375円がコール8枚とプット248枚などにとどまります。フィボナッチは重なっても建玉の裏付けが弱い空白帯で、値が通過しやすい価格帯と考えられます。

65,500円から65,750円です。15分足61.8%の65,560円と76.4%の65,725円が、65,500円ストライクと65,750円ストライクに重なります。65,500円は、2610限月がコール320枚(+98枚)とプット191枚、ミニ261001がコール410枚(+337枚)、2612限月がコール734枚とプット605枚です。65,750円は、ミニ261001コール599枚(うち593枚が当日増加)が中心です。現値のすぐ上にある中程度の一致です。

65,985円から66,000円です。15分足100%の65,985円が、近接最大の66,000円ストライクと重なります。2610限月コール3,131枚(+160枚)とプット1,218枚、2611限月プット2,087枚とコール670枚、2612限月コール1,092枚とプット1,038枚、ミニ261001コール802枚(+599枚)、ミニ261008コール796枚(+383枚)と、全限月に建玉があります。1時間足の移動平均線の集中帯とも近く、上値の最初の関門です。

66,670円から67,110円です。15分足161.8%の66,670円、1時間足61.8%の66,781円、15分足200%の67,095円が、67,000円ストライクのコール集中と重なります。2610限月コール1,860枚(+316枚)、2611限月コール1,446枚、2612限月コール1,739枚、ミニ261001コール1,500枚(+1,194枚)、ミニ261008コール974枚(+547枚)です。9月22日から23日の高値(約67,100円)も同じ位置にあり、強い一致の抵抗帯です。

67,500円から68,000円です。フィボナッチとは直接重なりませんが、当日の新規建玉が最も大きい帯です。ミニ261001コール67,500円が2,631枚(+1,910枚)、同68,000円が2,224枚(+1,129枚)、2610限月コール67,500円が1,281枚(+440枚)、同68,000円が2,325枚(+208枚)、2612限月コール68,000円が4,264枚です。

68,259円から69,000円です。4時間足23.6%の68,259円と日足11.8%の68,639円が、68,500円と69,000円の建玉集中の間に位置します。68,500円は2610限月コール1,505枚(+212枚)とミニ261001コール987枚(+553枚)、69,000円は2610限月コール2,756枚(+184枚)、2611限月コール3,696枚(+124枚)、ミニ261008コール1,237枚(+643枚)で、69,375円のミニ261001コール1,646枚(+1,205枚)も近くにあります。日足の重要な戻り目安と、上方の建玉の山が重なる強い一致です。

70,000円から72,000円です。4時間足11.8%の71,008円が、71,000円ストライク(2610限月コール2,269枚、2612限月コール1,313枚)と重なり、その上下に70,000円(2610限月コール2,891枚、2612限月コール5,415枚)と72,000円(2610限月コール3,924枚、2612限月コール3,761枚)という最大級の集中があります。強い一致ですが、現値から約8%から10%上で、遠い目標です。日足0.0の73,758円は、73,000円ストライク(2610限月コール1,931枚)と75,000円ストライク(2610限月コール2,402枚、2612限月コール3,727枚)の近くです。

以上から、オプション市場が意識している具体的な価格帯は、下値側が65,000円(最重要)、64,000円、63,000円、62,000円から62,500円、60,000円から60,500円、上値側が66,000円、67,000円、67,500円から68,000円、69,000円から70,000円、72,000円です。特に65,000円から66,000円の間は、下に最大級のプット、上に最大級のコールが挟む位置で、現在値はその中にあります。

【6. シナリオ分析】

【アップシナリオ】
前提は、65,500円から65,560円(15分足61.8%、移動平均線の集中帯、65,500円ストライク)を維持し、まず65,985円から66,000円を上に抜けることです。ここは近接最大のコール集中で、超えるには実際の買い需要が必要です。抜けた場合の次の目標は、66,500円(2612限月コール2,990枚、補助線66,510円から66,530円)、66,670円から66,781円(15分足161.8%、1時間足61.8%)、そして67,000円から67,110円(67,000円ストライクのコール集中、15分足200%、9月の高値)です。67,000円を明確に超えれば、ミニ261001で新規が積み上がった67,500円から68,000円、続いて4時間足23.6%の68,259円、日足11.8%の68,639円、69,000円の建玉集中が次の抵抗になります。

オプション由来の需給には二面性があります。コールを売っているディーラーは先物を買ってヘッジしているため、価格が上がるほどヘッジの買い増しが必要になり、上昇が加速しやすくなります(売り手が損失を抱えるガンマ・ショートの状態)。逆に、ディーラーがコールを買い持ちしている場合は、上昇局面でヘッジの売りが出て、上値を抑える方向に働きます。どちらが優勢かは建玉からは判断できません。標準オプションはJ-NETが約51%と大口取引が多く、個別建玉の性格はさらに読みにくくなっています。ミニ261001のコールは満期が2日後で、時間価値の減衰が速く、上抜けが続かなければ建玉は解消に向かいます。テクニカル面では、4時間足のMACDがデッドクロス状態で、ストキャスティクスも80付近から下向きのため、上抜けには新規の買い材料が必要です。実現の可能性は、現状では低めから中程度と見ています。

【ダウンシナリオ】
前提は、64,857円から65,000円の一致点(4時間足38.2%、15分足0.0に近い64,875円、移動平均線の収束帯、最大ペイン、近接最大のプット集中)を明確に割り込み、戻せないことです。この帯は本日の安値64,875円で一度止まっており、割り込めば下値の支えが失われたと受け止められやすく、売りが加速しやすくなります。次の目標は、64,000円(ミニ261001プット2,624枚、2610限月プット2,015枚、1時間足88.2%の63,800円)、63,000円から63,519円(日足23.6%、ミニ261001プット63,000円5,810枚、2610限月プット63,000円2,173枚)、62,000円から62,500円(4時間足50.0%の62,107円、9月中旬の安値)、そして60,000円から60,500円(最大のプット集中、7月安値)と続きます。

プットを売っているディーラーは先物を売ってヘッジするため、プットが大量に積み上がった価格帯に近づくと、ヘッジ売りで下落が加速するリスクがあります。特に63,000円は、当日の新規建てが最も大きかった下値の帯(ミニ261001)で、ここを割り込むとポジションの解消売りが出やすくなります。一方で、これらの価格帯は同時に厚い支えでもあり、下落のペースは階段状になる可能性があります。日足のMACDがゼロライン上にわずかに浮上していること、1時間足のストキャスティクスが低位にあることは、下落の勢いを弱める要因です。実現の可能性は、現状では中程度と見ています。

【レンジシナリオ】
現時点で最も有力と考えるのは、レンジ推移です。中心は65,000円から66,000円で、下に近接最大級のプット集中(65,000円)、上に近接最大のコール集中(66,000円)があり、2610限月の最大ペイン(65,000円)とミニ261001の最大ペイン(65,500円)もこの範囲に含まれます。15分足は約65,700円から65,900円の狭い帯で推移し、値幅は縮小しています。ミニオプションの新規建玉も、下は63,000円から65,000円のプット、上は67,000円から68,000円のコールに集まり、満期までの短い期間で64,000円から67,500円程度に収まるという想定が一定数あると推測できます。ミニ261001は10月1日満期のため、満期に近づくほど最大ペイン付近の65,000円から65,500円に値が引き寄せられやすい面があります。標準2610限月のSQは10月9日と考えられ、その後半にかけても同様の作用が続く可能性があります。

レンジの幅は段階的に考えられます。狭い範囲では65,000円から66,000円、通常の想定範囲は64,000円から67,000円、広い範囲では62,000円から68,000円です。65,132円から65,430円のフィボナッチ集中帯は建玉が薄い空白帯で、値が素早く通過しやすいため、レンジ内でも上下に振れやすい点には注意が必要です。レンジからの離脱は、下方向なら64,857円から65,000円の明確な割り込み、上方向なら66,000円の明確な上抜けが目安です。どちらに抜けるかを事前に決め打ちするのは難しく、抜けた場合は、その方向の建玉集中帯が次の価格帯として意識されるため、上記のアップシナリオまたはダウンシナリオに移行して考えるのが妥当です。

【注意点】
建玉データは方向性を示すものではなく、確率的な目安です。ベーシスの誤差、JPXデータが概算であること、標準オプションでJ-NET取引の比率が高いことから、個別の増減の解釈には幅があります。本稿は情報整理を目的とするもので、売買の推奨ではありません。