【Nikkei225 オプション建玉 デイリーウォッチ】

2026年10月8日(木曜日) 20時58分頃
【Nikkei225 オプション建玉 デイリーウォッチ】

最初に、読み方の前提を整理します。

参照価格は、添付チャートの日経225先物12月限(JP225-DEC26)の直近値である68,977円前後です。オプションの権利行使価格は現物指数ベース、チャートは先物ベースですので、両者にはベーシス(先物と現物の価格差)があります。以下で「一致する」「重なる」と述べるのは、100円から数百円程度の誤差を含めた「近接」という意味です。

建玉残高は、買い手と売り手のどちらが保有しているかを区別できません。建玉が集中しているからといって、そこが必ず支持線や抵抗線になるとは言えません。「市場参加者が意識している価格帯」を知る手がかりとして使います。

別紙2には週次限月の261008が掲載されています。また、10月限(2610)は10月第2金曜日の10月9日(金)が最終売買日・SQ日にあたります。そのため、足元の建玉の動きには、SQ前の整理や持ち替えが混ざっている可能性があります。

【1. JPX建玉残高データの要約】

(1) オプション建玉サマリー(限月別)

日経225オプション(標準)の全限月合計の建玉残高は850,927枚で、前日比+13,450枚の増加です。内訳はプット580,945枚(+10,437)、コール269,982枚(+3,013)で、プット・コール建玉比率は約2.15倍と、プット優勢が非常に鮮明です。取引高は合計51,986枚(プット32,671、コール19,315)でした。このうち立会外(J-NET)は24,510枚で、全体の約47%を占めます。大口の相対的な取引が多い一日でした。

直近3限月の内訳は次のとおりです。

限月(標準) プット建玉 コール建玉 P/C比 前日比(P / C) 取引高
2026年10月限(2610) 108,808 44,807 2.43 +570 / +1,212 27,809
2026年11月限(2611) 76,552 22,381 3.42 +3,434 / +459 11,587
2026年12月限(2612) 207,048 126,295 1.64 +2,342 / +86 5,609
全限月合計 580,945 269,982 2.15 +10,437 / +3,013 51,986

10月限は、明日のSQを控えて取引高が27,809枚と最も多くなりました。建玉の増減自体は小さく、短期の売買と整理が中心とみられます。11月限はプットが3,434枚増え、P/C比が3.42と最も偏っています。12月限は建玉規模が最大で、プット・コールともに厚みがあり、中期のポジションの中心です。

日経225ミニオプションは、建玉合計41,482枚(前日比-6,058)です。プットが26,620枚(-1,368)、コールが14,862枚(-4,690)で、コールの減り方が大きくなっています。週次限月の内訳は次のとおりです。

週次限月(ミニ) プット建玉 コール建玉 P/C比 前日比(P / C) 取引高
261008 18,651 10,332 1.81 -750 / -3,176 40,196
261015 4,304 1,766 2.44 +1,923 / +1,132 5,785
261022 132 60 2.20 +33 / +40 79

261013、261020、261027は建玉がごくわずかで、分析の対象にはなりません。

(2) 先物・取引市況の要点

日経225先物(ラージ)の取引高は日通しで40,629枚です。内訳は夜間12,180枚、前場9,589枚、後場18,860枚です。ミニは640,387枚、マイクロは807,881枚でした。ミニの夜間取引高は276,920枚で、日通しの約43%にあたります。夜間にも短期資金が活発に動いていることを示しています。

建玉残高では、ラージ全限月合計が162,102枚(前日比-1,764)、12月限が135,737枚(-1,953)です。ミニは全限月で326,605枚(+19,232)で、うち12月限が210,077枚(+8,990)、10月限が87,120枚(+10,888)でした。マイクロは86,742枚(+2,327)です。価格が下がる中で、ラージが減り、ミニが増える形になっています。

(3) 標準オプションの売買代金の特徴

標準オプションの売買代金は約339億円です。内訳はコール約180億円、プット約159億円で、後場のコールの立会外取引が約148億円(5,213枚)を占めます。1枚あたりの平均プレミアムは約2,800円(指数ポイント換算)の計算になります。ATM近辺から緩やかなOTMの、満期まで一定期間のある銘柄の大口の相対取引だった可能性がありますが、どの限月・ストライクかは、この資料からは特定できません。

【2. 主要ストライクの建玉集中状況】

標準オプション(限月別・建玉上位)です。括弧内は前日比です。

限月 プット上位(ストライク:枚数) コール上位(ストライク:枚数)
2610 60,000:9,835 / 30,000:6,424 / 40,000:4,647 / 65,000:3,343(-340) / 55,000:3,341 66,000:2,947 / 72,000:2,892(-479) / 70,000:2,510(+817) / 69,000:2,400 / 75,000:2,254
2611 60,000:8,152 / 35,000:4,815 / 64,000:3,923(+1,491) / 55,000:3,585 / 52,000:3,033 69,000:3,842 / 72,000:1,766 / 70,000:1,647 / 67,000:1,438 / 71,000:1,300
2612 60,000:14,440 / 30,000:10,406(+609) / 50,000:8,758 / 40,000:6,771 / 55,000:6,269 80,000:7,601 / 60,000:7,478 / 50,000:5,692 / 70,000:5,336 / 72,000:4,862

ミニオプション(週次限月・建玉上位)です。

週次限月 プット上位 コール上位
261008 65,000:1,137(+150) / 58,500:1,051 / 60,000:941 / 62,750:926 / 71,750:892 71,750:877(-54) / 70,000:861(+65) / 62,750:859(-97) / 71,000:728(-288) / 72,000:719(-568)
261015(中心) 60,500:1,024(+599) / 66,000:419(+348) / 67,000:352 / 65,000:298(+247) / 68,000:252 72,000:497(+241) / 70,500:212(+194) / 71,000:210(+151) / 73,000:197(+146) / 73,500:115(+97)

建玉の集中を、役割別に整理します。

60,000は、プットで最大級の建玉があります(2610で9,835枚、2611で8,152枚、2612で14,440枚、直近3限月の合計で約3.2万枚)。現在値から約13%下のヘッジの床にあたり、直近の値動きへの影響は限定的です。30,000、35,000、40,000、50,000といった深いOTMのプットは、2612の30,000プットの+609枚を除き、ほぼ動いていません。2612の38,000プットは約1,711枚の新規増で、極端な下落への保険とみられます。

現在値付近の本命は、64,000から65,000(プットの集中)、68,000から69,000(プット・コール混在)、70,000から72,000(コールの集中)の3帯です。2610の66,000コール(2,947枚)は現在値より下のITM(イン・ザ・マネー)の建玉です。ヘッジ付きの保有やSQ前の持ち越しが中心と考えられ、値動きを占う材料としての重みは小さめです。

【3. 建玉データから見る今後の値動きの推測】

結論から言うと、建玉データだけで方向を断定することはできません。理由は3つあります。1つ目に、建玉は売りと買いが対になっており、誰がどちら側かは分かりません。2つ目に、プット優勢はヘッジ需要でも売り戦略でも生じます。3つ目に、今日の建玉の動きは、明日のSQを前にした整理や持ち替えの影響を受けている可能性があります。

その上で、データから読み取れることを整理します。

まず、P/C比が2.15倍とプット優勢であることです。上昇相場の中で、下落に備えるヘッジが厚く積まれてきた状況を反映していると考えられます。プットを売っている参加者が多ければ、価格が下がるほど、その売り手がヘッジのために先物を売る動きが出やすくなります。逆に、プットの買い手が多ければ、下落時にヘッジが効いて売り圧力は和らぎます。どちらに偏っているかは、この資料からは分かりません。

次に、11月限の64,000プットが1,491枚増えたことです。取引高も1,615枚あり、新規のポジションが中心とみられます。下落局面で64,000付近を意識した新規取引が入ったと読めます。同じく11月限の69,000プットも1,026枚増え(取引高1,277枚)、69,000コール3,842枚と合わせて、69,000が11月限の中心になっています。

3つ目は、10月限のコールの動きです。70,000コールが817枚、71,000コールが436枚増えた一方で、72,000コールは479枚減りました。取引高は71,000が2,483枚、70,000が2,340枚、72,000が1,749枚、73,000が1,601枚と大きくなっています。SQ直前の短期的な上値トライを意識した売買が、70,000から71,000に集中しているとみられます。

4つ目は、先物の建玉との関係です。ラージの建玉は減り、ミニの建玉は増えています。価格が下がる中でミニの建玉が増えているため、新規の売りが入った可能性と、押し目買いの新規が入った可能性の両方があります。方向感を確定できない材料です。

総合すると、オプション市場は「現在値付近の68,000から69,000を中心に、上は70,000から72,000、下は64,000から65,000」という範囲を意識していると推測できます。方向感は、チャートのテクニカルと組み合わせて判断する必要があります。

【4. チャート×JPXデータの統合分析】

チャート分析は、15分足、1時間足、4時間足、日足の順に述べます。

(1) 15分足

直近の高値は71,500円前後(10月6日)です。そこから下げに転じ、4本の移動平均線はすべて右下がりで、価格はそのすべてを下回っています。10月8日の早い時間帯に70,135付近まで戻した後、再び下落して、安値は68,710付近です。現在は68,977円で、安値圏でわずかに戻しています。

MACD(12,26,9)は-107.2と-123.7で、ゼロラインより下です。ただしMACD本線がシグナル線の上に出ており、下落の勢いは少し弱まっています。ストキャスティクス(35,21,21)は20.04と19.40で、売られすぎの基準線(20)付近に張り付いています。メインがシグナルをわずかに上回り始めた段階で、反発の準備段階ではあるものの、明確な反転とまでは言えません。

フィボナッチは、安値68,710(0.0)から高値70,135(100.0)で引かれています。各水準は次のとおりです。

0.0:68,710
23.6:69,050
38.2:69,255
50.0:69,425
61.8:69,590
76.4:69,800
100.0:70,135
161.8:71,015
200.0:71,560
261.8:72,435

現在値の68,977は、23.6の69,050のすぐ下にあります。チャート右側には色分けされた価格ラベルもあり、上側は69,960、70,020、70,430、70,840、71,820など、下側は68,980、68,870、68,570、68,160、68,110などが表示されています。指標の定義は画像からは分かりませんが、短期の節目として参照できます。

(2) 1時間足

1時間足では、9月中旬から10月6日の高値(71,500前後)までの上昇トレンドの後、急な反落が起きています。価格は4本の移動平均線のすべてを下回り、移動平均線はおおむね69,500から70,250付近に位置して、下向きに転じようとしています。MACDは-311.4と-265.1で、本線がシグナルを下回り、下落の勢いが強い状態です。ストキャスティクスは18.73と21.78で、売られすぎ圏にありますが、クロスはまだ起きていません。

フィボナッチは、上から順に次のとおりです。

23.6:71,094
38.2:69,445
50.0:68,113
61.8:66,781
76.4:65,132
88.2:63,800

価格は38.2(69,445)を割り込み、50.0(68,113)の手前にいます。次の下値の目安は68,113、さらに下は66,781です。

(3) 4時間足

4時間足では、移動平均線の並びがまだ上昇トレンドの順序です。上から順に約70,100、68,500、67,800、67,000の位置にあります。価格は最も上の移動平均線を下回り、下から2番目の線(約68,500)に接近しています。上昇トレンド内の押し目の形が保たれています。

MACDは119.6と453.2で、ゼロラインの上にあるものの、本線がシグナルを下に抜けています。ストキャスティクスは82.47と89.93で、買われすぎ圏から下に向かっており、デッドクロスの形です。上昇の勢いが一服し、調整が進みやすい状態です。

フィボナッチは次のとおりです。

11.8:71,008
23.6:68,259
38.2:64,857
50.0:62,107

現在値は23.6(68,259)のすぐ上で、移動平均線(約68,500)とも近い位置にあります。このゾーンが、短期的な最初の攻防点です。

(4) 日足

日足では、2025年4月の安値30,373円から2026年6月の高値73,758円までを基準に、フィボナッチが引かれています。主な水準は次のとおりです。

0.0:73,758
11.8:68,639
23.6:63,519
38.2:57,185
50.0:52,066

価格は11.8(68,639)のすぐ上にいます。6月の高値から9月にかけてのレンジ(おおむね62,700から69,500)を、10月初めに上抜けました。その後、10月6日に71,500近辺まで上昇して、今日はそこから調整しています。移動平均線は66,000から67,000のあたりに集まり、価格はその上にあります。MACDは1157.8と646.1で、プラス圏で本線がシグナルを上回っており、日足の上昇の勢いはまだ崩れていません。ストキャスティクスは56.92と49.87で、中立圏から上向きです。

日足は強気を維持しているものの、短期(15分足、1時間足)は弱く、4時間足は調整入りという時間軸のねじれが起きています。日足で見れば、レンジ上限だった69,500前後が、ブレイク後のサポート候補として試されている局面です。

【5. フィボナッチ水準×オプション建玉集中ストライクの突き合わせ】

各フィボナッチ水準を、近いストライクの建玉と突き合わせます。

まず、68,000から68,700のゾーンです。フィボナッチでは、日足11.8の68,639、15分足0.0の68,710、4時間足23.6の68,259、1時間足50.0の68,113が、ほぼ1カ所に重なっています。ストライクでは、10月限の68,500プットが1,430枚(+690)、68,000がプット1,070枚・コール1,821枚、12月限の68,000がコール4,314枚・プット3,023枚、11月限の68,000がプット899枚(+159)・コール629枚です。週次ミニの261008でも68,500プットが135枚増えました。複数の時間軸のフィボナッチと、複数限月のストライクが一致する、最も重要なサポート帯です。

次に、69,000から69,500のゾーンです。15分足の23.6(69,050)、38.2(69,255)、50.0(69,425)、1時間足の38.2(69,445)が並びます。ストライクの69,000は、11月限でコール3,842枚・プット2,093枚(+1,026)、10月限でコール2,400枚・プット1,183枚(+313)、12月限でコール1,722枚・プット1,647枚と、全限月で厚みがあります。現在値がこの69,000のすぐ下にあるため、このストライクが価格を引き寄せる磁石と、戻り売りのポイントの両方になりやすい状態です。ここを回復できるかが、短期の分岐点です。

3つ目は、70,000から70,135のゾーンです。15分足の100.0(70,135)と、1時間足の移動平均線(約70,000から70,250)が重なります。ストライクの70,000は、10月限のコール2,510枚(+817)、11月限のコール1,647枚、12月限のコール5,336枚・プット2,186枚、週次ミニのコール861枚(+65)です。コールの建玉が非常に厚く、戻りの強い抵抗帯です。

4つ目は、71,000から71,094のゾーンです。1時間足23.6(71,094)、4時間足11.8(71,008)、15分足161.8(71,015)が重なります。ストライクの71,000は、10月限のコール1,743枚(+436、取引高2,483枚)、11月限のコール1,300枚、12月限のコール2,141枚です。10月6日の高値圏の手前にあたり、再度の上値トライで意識されます。

5つ目は、72,000から72,500のゾーンです。15分足の261.8(72,435)に対して、10月限72,000コール2,892枚、11月限1,766枚、12月限4,862枚、さらに72,500コールが11月限1,108枚、12月限2,463枚です。週次ミニの261015でも72,000コールが497枚(+241)増えました。上値の最終的な節目で、日足0.0の73,758(ストライクでは74,000と75,000)まで、大きな節目は少ない状態です。

下方向では、まず66,781(1時間足61.8)の付近です。ストライクでは、66,000が10月限のコール2,947枚・プット1,746枚(-687)、66,500が12月限コール2,950枚、67,000が10月限プット1,223枚・コール1,367枚、12月限コール2,277枚・プット1,358枚です。10月限の66,000プットが687枚減ったのは、SQ前の整理の可能性があります。

次に、65,000付近です。1時間足76.4(65,132)、4時間足38.2(64,857)に対して、65,000のプットは10月限3,343枚(-340)、11月限1,376枚、12月限4,455枚で、週次ミニの261008でも1,137枚(+150)です。コールも12月限で3,594枚あります。非常に重要な下値の節目です。

さらにその下の64,000付近です。1時間足88.2(63,800)、日足23.6(63,519)の近辺で、64,000のプットは11月限3,923枚(+1,491)、10月限1,973枚、12月限2,730枚、ミニ870枚です。今日、11月限で新規の建玉が増えた点が特徴で、大幅調整の場合の最終防衛線として意識されている可能性があります。

総合すると、オプション市場が意識している具体的な価格帯は次のとおりです。

価格帯 役割 フィボナッチ 主なストライク
72,000〜72,500 上値の最終節目 15分足261.8(72,435) 72,000、72,500のコール
71,000〜71,100 再トライ時の抵抗 1時間23.6、4時間11.8、15分161.8 71,000のコール
70,000〜70,135 強い戻り抵抗 15分100.0(70,135) 70,000のコール、12月限が厚い
69,000〜69,500 短期の分岐点 15分23.6〜50.0、1時間38.2 69,000のプット・コール両方
68,000〜68,700 最重要サポート 日足11.8、4時間23.6、1時間50.0、15分0.0 68,000、68,500
66,500〜67,000 第2サポート 1時間61.8(66,781) 66,500、67,000
64,000〜65,000 大幅調整時の防衛線 1時間76.4・88.2、4時間38.2、日足23.6 64,000、65,000のプット

【6. シナリオ分析】

ここまでの分析を踏まえ、アップシナリオ、ダウンシナリオ、レンジシナリオの順に述べます。いずれも断定ではなく、条件が整ったときの展開の想定です。

*アップシナリオ*

前提条件は、68,000から68,700のサポート帯を守りつつ、15分足と1時間足のストキャスティクスが売られすぎ圏から上向きに転じることです。15分足のMACDはすでに本線がシグナルを上に抜けており、短期の下落の勢いは弱まっています。日足のMACDがプラス圏を保ち、日足のトレンドも崩れていないため、短期の売られすぎからの反発余地はあります。

最初の関門は69,000から69,500です。ここは15分足のフィボナッチ23.6から50.0と、69,000ストライクの厚い建玉が重なります。69,500を明確に上抜けて、1時間足の終値で定着できれば、短期の下落トレンドが一服する可能性が高まります。

次の関門は、70,000から70,135です。ここには1時間足の移動平均線と、コールの厚い建玉(12月限5,336枚、10月限2,510枚)が重なります。ここを超えると、コールを売っていた側の買い戻しが出て、上昇が加速する可能性があります。10月限は明日がSQのため、今夜から明朝にかけての動きに注目です。

その先は、71,000から71,100(4時間足11.8、1時間足23.6)、72,000から72,500(15分足261.8とコールの集中)が目標です。10月6日の高値71,500付近を超えると、日足の0.0(73,758)が視野に入ります。ただし、72,000以上は12月限のコールが非常に厚く、上昇スピードが鈍る可能性があります。

アップシナリオが崩れる条件は、69,000を回復できずに68,500を終値で割り込むことです。

*ダウンシナリオ*

前提条件は、68,000から68,700のサポート帯を明確に割り込むことです。ここは日足11.8、4時間足23.6、1時間足50.0、15分足0.0に加え、4時間足の移動平均線(約68,500)も近い、最重要のゾーンです。ここを割り込むと、複数の時間軸の押し目買いが同時に外れるため、下落が加速しやすくなります。

背景にあるのは、1時間足のMACDのマイナス、4時間足のMACDとストキャスティクスのデッドクロスです。短期だけでなく中期の調整が始まったことを示します。日足は強気ですが、日足の11.8(68,639)を割ると、日足でも調整の色合いが強まります。

最初の下値目標は、66,500から67,000(1時間足61.8の66,781)です。ここは1時間足のフィボナッチと、複数限月のストライクが近く、戻り売りの出る水準でもあります。さらに下は、65,000前後(1時間足76.4、4時間足38.2、プット3,343枚から4,455枚)です。10月限のプットはSQで消滅するため、SQ後はこの付近の建玉の厚みが変わる点に注意が必要です。

もう一段の調整が進んだ場合は、64,000付近(1時間足88.2、日足23.6の63,519)が最終防衛線です。11月限のプットが今日1,491枚増えているのは、この水準を意識した新規の取引が入った可能性を示します。さらに下は9月の安値圏(おおむね62,700)、そして60,000の巨大なプット建玉です。60,000のプットは直近3限月で3万枚を超えるため、仮にそこまで下げれば、ヘッジと反発の両方が大きく動く水準になります。

ダウンシナリオの注意点は、プットを売っている側のヘッジ売りが加わると、下落速度が上がりやすいことです。逆に、プットを買っている側が多ければ、下落時のヘッジ効果で売り圧力は抑えられます。どちらが多いかは建玉データでは分からないため、価格が65,000を割った後の動きの速さで判断するのが現実的です。

*レンジシナリオ*

前提条件は、68,000から68,700の下値と、69,500から70,135の上値の間で、方向感のない動きが続くことです。足元の状況はこの形に最も近いと言えます。15分足と1時間足のストキャスティクスが売られすぎ圏にあり、下落の勢いが落ちている一方、1時間足の移動平均線は下向きで、戻りの重さも続いています。

レンジの中心は69,000です。10月限、11月限、12月限のすべてでプットとコールの建玉が厚く、価格がこの付近に引き寄せられやすい水準です。明日のSQを前に、10月限のポジションの整理が進むため、日中は69,000前後での上下動になりやすいでしょう。

レンジの下限は68,000から68,500、上限は69,500から70,135を目安にします。この中で、売られすぎの短期反発と、戻り売りが交互に出る展開を想定します。レンジが続く間は、日足の強気のトレンドと、短期の下落トレンドの綱引きが続きます。

レンジから抜ける方向の判断は、上抜けなら70,135を1時間足の終値で超えること、下抜けなら68,000を4時間足の終値で割り込むことを基準にすると分かりやすいです。SQ通過後は、10月限のポジションが消えて、11月限と12月限の建玉が中心になります。そのため、SQ後は上下の節目の位置が少し変わる可能性があります。

最後に、現時点で最も蓋然性が高いのは、レンジを基本に、ダウンの一部が混ざる展開だと考えます。4時間足の調整と1時間足の下向きの移動平均線が、上昇への転換を抑えているためです。一方で、日足の強気のトレンドと、15分足の売られすぎは、深い下落を抑える材料です。まずは68,000から68,700の攻防と、69,000から69,500の回復の可否に注目してください。

なお、これは情報提供を目的とした分析であり、投資の推奨や助言ではありません。実際の売買は、ご自身の判断と責任でお願いいたします。