2025年4月12日
米ドル・円相場、来週も伸び悩みの展開か
【考察】
来週の米ドル・円相場は、引き続き上値の重い展開が予想されます。背景として、アメリカのトランプ前政権による高関税政策が再び注目を集めており、米中間の貿易摩擦が激化するのではないかという懸念から、ドルを売って円を買う動きが継続する可能性があります。特に、日米間の関税協議が4月17日に予定されており、為替相場に関する議論も行われる見通しです。このことが、円安の流れを修正しようとする動きと受け取られ、ドル売りを促す材料になっています。
【その他の考慮点】
トランプ前大統領が、中国からの輸入品に対して合計145%の関税を課すと表明したことで、中国も対抗措置として、アメリカからの輸入品への関税を84%から125%へ引き上げると発表しました。これにより、米中の貿易摩擦はさらに深刻化し、世界経済の減速懸念が高まっています。こうした背景から、投資家はリスクを避ける姿勢を強めており、円が選好される場面が続くと見られます。また、アメリカの高関税政策が長引けば、かえってアメリカ経済自体に悪影響を及ぼすとの見方も根強く、ドルの上昇は限定的となりそうです。
【全体的な見通し】
4月16日に発表予定の3月のアメリカ小売売上高は、前月比プラス1.4%と、前回のプラス0.2%から大幅に改善するとの予想が出ています。個人消費の回復が確認されれば、スタグフレーション(景気停滞と物価上昇の同時進行)に対する懸念がやや和らぎ、ドル買いの材料になる可能性があります。一方で、予想を下回る結果となれば、ドル売りに傾く可能性があるため、注目が集まっています。また、翌17日には4月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数が発表される予定で、こちらは前回の12.5から7.1へ鈍化すると見られています。製造業の先行きに不透明感が出れば、ドルの買い意欲は抑えられるでしょう。
【用語解説:初心者向け】
・ドル売り・円買い:アメリカドルを売って日本円を買うという為替の取引行動です。リスクを避けたいとき、円が選ばれやすいです。
・関税:外国からの輸入品にかけられる税金のこと。自国の産業を守るために使われます。
・貿易摩擦:国と国の間で、輸出入に関して対立が起きている状態のことです。
・小売売上高:お店での売上の総額を示す経済指標。消費者の買い物動向を表します。
・スタグフレーション:景気が悪いのに物価が上がり続ける現象で、経済的に厄介な状態です。
・製造業景気指数:製造業の会社が今の景気をどう感じているかを示す指標で、景気の先行きを予測する材料になります。


