フィボナッチ水準 × オプション建玉集中ストライクの照合結果

チャートのFibonacci(0.0=73,758 / 100.0=30,373)と、別紙1(日経225オプション本則)・別紙2(ミニオプション)の建玉残高(Put+Call合算)を突き合わせました。ストライクは1,000円刻みが中心のため、各Fib水準に最も近い「建玉の壁」を抽出しています。
| Fib水準 | 理論値 | 最寄りの厚いストライク | 建玉合計(枚) | Put/Call内訳 |
|---|---|---|---|---|
| 0.0(高値) | 73,758 | 75,000 | 7,032 | Call偏重(6,970)=上値抵抗の意識 |
| 11.8% | 68,639 | 70,000 | 12,093 | Call偏重(4,443)+別紙2で70,000C=2,821・72,000C=2,653が突出 |
| 23.6% | 63,519 | 65,000/63,000 | 17,909/8,934 | 65,000はPut(13,226)優勢=押し目買いの防衛線、63,000はPut/Call拮抗 |
| 38.2% | 57,185 | 60,000 | 11,259 | Put偏重(10,246)=下値サポート意識 |
| 50.0% | 52,066 | 50,000 | 16,390 | Put偏重(11,740)=全ストライク中トップ級の建玉集中 |
| 61.8% | 46,946 | 48,000 | 4,871 | Put偏重(4,471)だが薄め=意識度は中程度 |
| 76.4% | 40,612 | 40,000 | 3,954 | 建玉薄い=現状ほぼ無風地帯 |
| 88.2% | 35,492 | 35,000 | 2,527 | 建玉最薄=市場はこのゾーンをほぼ想定外 |
| 100.0%(安値) | 30,373 | 30,000 | 13,646 | Put偏重(9,896)=「万一の暴落」への保険的ヘッジ |
特に強い一致(複数根拠が重なるゾーン)
① 65,000円(現値67,666付近のすぐ下)
23.6%押し(63,519)と50,000/70,000の中間に位置し、単一ストライクとしては別紙1で最大の建玉(17,909枚、Put優勢)。現在値からの直近の押し目候補として、オプション市場が最も厚く「ここで支えたい」と見ているゾーンです。
② 70,000〜72,000円(11.8%押し=68,639のやや上)
本則70,000C(4,443)に加え、ミニオプション(別紙2=直近週限)で70,000C=2,821、72,000C=2,653と短期のコール建玉が突出。これは「向こう数週間で70,000〜72,000を明確に超えるのは難しい」という短期筋のヘッジ/売り持ちを示唆し、直近の上値の壁として意識されている可能性が高いです。
③ 50,000円(50.0%押し=52,066にほぼ一致)
理論値との誤差が2,000円強とやや離れますが、建玉16,390枚(Put11,740枚)は全ストライク中トップクラス。ここは「中期的な半値戻り/半値押しの節目」として、フィボナッチのセオリー通りオプション市場も強く意識していると読めます。
④ 30,000円(100.0%=昨年来安値近辺にほぼ一致)
理論値30,373に対し誤差わずか373円、建玉13,646枚(Put9,896枚)。ただしこれは「テールリスク・ヘッジ」の性格が強く、現在の相場水準(67,000円台)からは大きく乖離しているため、短期のシナリオには直接影響しにくい点に注意が必要です。
⑤ 63,519(23.6%)とその他の中間水準
63,000ストライクの建玉8,934枚(Put/Call拮抗)は、23.6%押しとの整合性が高く、上昇トレンド中の調整局面での「浅い押し目」候補として機能しそうです。
総合的な読み方
- 上:70,000〜72,000円が短期の上値抵抗ゾーン(ミニオプションのコール建玉急増が根拠)
- 下:65,000円が直近の主戦場(本則オプション最大建玉、23.6%押しに近接)
- 中期の節目:50,000円(50%押し、建玉トップクラス)
- 35,000〜42,000円帯は建玉が薄く、フィボナッチ上は意味があっても、現時点でオプション市場はほとんど織り込んでいない=サプライズ的な下落余地の目安
Scalper-Nikkeiのシグナルと組み合わせるなら、67,000円台からの調整では65,000円が第一防衛ライン、上抜けを試す局面では70,000円が最初の関門、という2段構えのシナリオが建玉データ的にも裏付けられる形です。
なお、オプション建玉はあくまで「市場参加者が意識している価格帯」を示す参考情報であり、将来の値動きを保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
2026年7月13日時点のJPXデリバティブ建玉残高データと、日経平均株価の急激な値動き(終値67,242.73円、前週末比1,315円)をテクニカル視点とあわせて包括的に分析します。
- データ(デリバティブ建玉残高状況)のまとめ
現在の市場参加者のポジション状況における主要な特徴は以下の通りです。
国債・金利先物の高水準な流動性
長期国債先物(2026年9月限)の取引高が56,954枚、当日建玉残高が200,227枚(前日比+4,642枚)と非常に活発です。また、TONA3か月金利先物も2026年9月限・12月限を中心に建玉が積み上がっており、市場が金利変動リスク(日銀の政策変更リスク等)を強く意識してヘッジに動いていることが伺えます。
日経225オプションの分布傾向
株価が70,000円台から67,000円台へと急落したことで、プットサイド(下値ヘッジ)の建玉が下方のストライク(権利行使価格)に向けて幅広く積み増されています。ミニオプション(別紙2)では、直近の期近物(7月16日限など)において、66,000円〜67,000円付近の攻防を意識した売買高の急増(61,000円〜66,000円台プットの活発化)が目立ちます。
- このデータから今後の動きを推測可能か
結論から言うと、建玉データ単体で「明日から上がるか下がるか」という方向性を100%予知することは不可能です。しかし、「どこで止まりやすいか」「どこを抜けると売り(または買い)が加速するか」という市場の「防衛ライン」を推測することは極めて高い精度で可能です。
建玉残高から読み解く市場心理(ガンマ・スクイーズの原理)
オプションの売り手(主にマーケットメーカー)は、株価が特定の集中ストライクに近づくと、自身のデルタ(方向性リスク)をヘッジするために、先物を「追随売り」または「買い戻し」せざるを得なくなります。そのため、建玉が突出して多い価格帯は、強力なサポート・レジスタンス(壁)として機能するか、あるいはそこを完全にブレイクした瞬間に下落・上昇が加速するトリガーになります。
- チャート画像(テクニカル)を併用した独自分析
本日(7月13日)のローソク足は一時66,653円まで突っ込み、下ヒゲを引いて67,242円で引けています。これをオシレーターや移動平均線と併せて分析すると、以下の「歪み(ディバージェンス)」とリバウンドの兆候が見て取れます。
過熱感の指標(RSI / ストキャスティクス)
7月1日の最高値(71,962円)からわずか2週間足らずで約5,300円幅の急落となったため、日足のRSIやストキャスティクスは「売られすぎ(Oversold)」の領域(RSI 30%以下など)に完全に突入している可能性が高いです。
MACDのデッドクロスと乖離
MACDはシグナル線を下抜けてヒストグラムが陰転していますが、本日の急落でマイナス圏への乖離が著しく、目先はボリンジャーバンドの$\sigma$〜$2\sigma$ライン、あるいは主要な移動平均線から下方に大きく窓を開けた「自律反発(ショートカバー)」が起きやすい過密状態にあります。
- フィボナッチ水準 × オプション集中建玉の具体的一致
直近の主要な波動である「7月1日高値(71,962円)」から「7月13日安値(66,653円)」への下落トレンド、およびそれ以前の中期的な上昇波を基準としたフィボナッチ・リトレースメント水準を、オプションの主要な建玉集中ストライク(別紙1・2)と突き合わせます。
市場が現在もっとも意識している、かつ今後反発・攻防のターゲットとなる具体的な価格帯は以下の3大ゾーンです。
ゾーン①:【強固な下値支持】 66,000円 〜 66,800円
フィボナッチ根拠: 今回の下落の絶対的な下値目安(直近の押し目サポートライン)。
オプション建玉: 別紙2(ミニ)および別紙1で、66,000円および66,500円のプット建玉が非常に厚くなっています。
分析: 本日13日の安値(66,653円)はこのゾーンの入り口でピタリと止められました。ここを明確に割り込まない限り、オプションの売り手による先物買い戻しが入りやすく、底堅いサポート帯として意識されます。
ゾーン②:【第1反発目標(レジスタンス)】 68,500円 〜 68,700円
フィボナッチ根拠: 急落に対する38.2%戻し(約68,680円)。また、前週末(7月10日)の終値(68,557円)付近の窓埋め水準。
オプション建玉: 別紙1のラージ・別紙2のミニともに、68,500円のコール建玉およびプットの買い戻しラインが集中。
分析: 自律反発が起きた場合の最初の関門です。この価格帯には出来高も多く、戻り売りとショートカバーが激しく交錯する「目先の分岐点」となります。
ゾーン③:【トレンド転換の急所】 69,300円 〜 69,500円
フィボナッチ根拠: 急落に対する50%戻し(半値戻し)(約69,300円)〜 61.8%戻し(約69,930円)。
オプション建玉: キリの良い大台である69,000円および69,500円のコール建玉の壁。
分析: 「半値戻しは全値戻し」の格言通り、このゾーンをオプションのメジャーSQや期日前に上抜けて定着できるようであれば、今回の下落トレンドは「一時的な日柄調整(中東情勢等による揺さぶり)」で終了し、再び7万円台を目指すスクイーズ(踏み上げ)に発展する可能性を秘めています。
💡 総括
現在のオプション市場の建玉配置を見る限り、「下値は66,000円で一旦フタをされ、上値は38.2%戻しにあたる68,500円の手前まで戻り売りを警戒している」という縮小均衡の形を見せています。
RSI等のテクニカル指標が「売られすぎ」を示していることから、まずは66,500円〜68,500円のレンジ内での自律反発をこなしつつ、どちらの建玉の壁(66,000円プット vs 68,500円コール)が崩されるかを監視するのが、最も精度の高い戦略と言えます。


