CME USD/JPY Option Daily Watch【2026.8.13】

1.CMEドル円オプション市場の現在の状況

今回のCME Japanese Yen Optionsデータで最も目を引くのは、ドル円の現在値周辺に大量のOpen Interestが集中していることです。

全OptionのOpen Interestは187,646枚。

前日ファイルでは186,108枚だったため、File-to-Fileでは1,538枚増加しました。

内訳を見ると、

* Call OI:100,129枚
* Put OI:87,517枚

となっています。

前日からの変化はCallが390枚減少した一方、Putは1,928枚増加。

つまり、今回のTotal OI増加は、主としてPut側の増加によって生じています。

ただし、Open Interestの増加だけから新規買い・新規売りを判定することはできません。

今回のデータで最も重要なのは、単純なPut/Call比率よりも、どのStrikeに建玉が集まり、そこにどのような変化が発生したのかという点です。

2.満期別のCall / Put建玉

最大の満期はSEP 26。

Total OIは76,622枚で、今回の市場全体の中でも突出しています。

Call OIは37,650枚、Put OIは38,972枚。

ほぼ均衡しています。

一方、OCT 26はTotal OI 25,723枚に対してPut OIが16,441枚。

Put/Call OI Ratioは1.771となっており、9月限とは異なるPut偏重の構造になっています。

したがって、

「9月限は最大建玉」

「10月限はPut偏重」

という二つの特徴を分けて見る必要があります。

3.主要Monthly Optionsの詳細分析

Strike別では158.73円が最大の注目ポイントです。

CME Strike 6300はUSD/JPY換算で158.730159円。

ここにTotal OI 18,601枚が集中しています。

そのうちPut OIは13,883枚。

単純なOI規模だけでも今回最大ですが、現在のドル円から約0.63円下に位置するため、現在値との距離を考慮すると重要度はさらに高くなります。

次に注目したいのが160.00円。

Total OIは10,694枚で、Put OIは8,452枚。

そして161.29円にも14,644枚のTotal OIがあり、Put OIは10,036枚あります。

158.73円、160円、161.29円という水準は、今後のドル円を考えるうえで継続監視したいStrikeです。

4.Weekly Optionsの特徴

WeeklyではFriday Week 2の建玉が最大です。

Total OIは20,564枚。

Call OI 14,372枚に対してPut OIは6,192枚で、Put/Call OI Ratioは0.431です。

Strike別では158.10円が突出しています。

Weeklyだけで10,294枚のOIがあり、さらにCME OI Changeは+985枚。

これは今回のWeekly市場で最も注目すべき変化です。

157.48円にも4,010枚のWeekly OIがあり、CME OI Changeは+530枚。

158.10円と157.48円で同時に建玉が増加していることから、157.48~158.10円付近はWeekly市場でも重要な価格帯になっています。

5.Strike別の最大建玉

全Expirationを横断すると、最大Total OIは158.73円の18,601枚。

次が161.29円の14,644枚。

157.48円が12,810枚。

156.25円が11,342枚。

160円が10,694枚。

そして158.10円が10,349枚です。

特に重要なのは、単純なランキングだけではなく、158.10円に大きなOI増加が同時に発生していることです。

6.OI Changeから見えるポジション変化

今回最大の変化は158.10円。

CME OI Changeは+1,034枚でした。

前日ファイルとの比較でも+1,034枚となっており、Total OI 10,349枚に対して約10%の変化です。

157.48円では+607枚。

160.64円では+677枚。

159.36円では+158枚。

つまり今回のOI増加は、ドル円の現在値から大きく離れた場所ではなく、157~161円付近に集中しています。

一方で、162.60円は-495枚、153.85円は-322枚、155.04円は-228枚。

遠いStrikeの一部では建玉減少も確認されています。

今回のデータだけを見ると、オプション建玉の変化が現在値周辺へ集まりつつある点が特徴です。

7.ドル円の重要オプションゾーン

今回最も重要なゾーンは157.48~158.73円です。

157.48円:Total OI 12,810枚

158.10円:Total OI 10,349枚

158.73円:Total OI 18,601枚

この3Strikeに大量の建玉が集中しています。

さらに158.10円では+1,034枚という大幅なOI増加が確認されています。

上方向では160.00~161.29円が重要です。

160.00円には10,694枚。

161.29円には14,644枚。

その間の160.64円でも+677枚のOI増加が確認されています。

したがって、

157.48~158.73円

160.00~161.29円

の二つの価格帯を重点的に監視したいところです。

8.Gamma分析

今回のCME公開VOIデータにはImplied Volatility、Delta、Gamma、正確なExpiration Dateが含まれていません。

したがって、以下のGammaは実測値ではなく、Black-76を基本とした仮定条件による推定値です。

IVを8%、10%、12%としたシナリオでは、158.10~161.29円付近のStrikeでGamma感応度が比較的大きくなります。

特に158.73円、160円、158.10円付近は現在値との距離も近く、OIとGammaを合わせて監視する価値があります。

ただし、実際のIVや正確な満期日が取得できれば、Gammaの精度は大きく改善します。

9.GEX分析

GEXについても実測値ではありません。

CME公開OIだけでは、その建玉がディーラーの買いなのか売りなのかを判別できないためです。

今回の試算では、分析上の仮定としてCallをプラス、PutをマイナスとしてSigned GEXを計算しました。

9月限を中心に見ると、158~161円付近ではPut OIが大きいため、仮定上のPut側GEXが目立ちます。

一方、156~157円台ではCall OIが比較的大きく、Call側Gammaが目立ちます。

したがって、

「156~157円台」

「158~161円台」

ではGamma構造が異なる可能性があります。

ただし、これはあくまでモデルシナリオであり、実際のDealer GEXを示すものではありません。

10.現在のドル円市場で意識されやすいStrike

今回もっとも注目したいStrikeは次の通りです。

158.73円

Total OI 18,601枚。

今回最大の建玉です。

158.10円

Total OI 10,349枚。

CME OI Change +1,034枚。

今回最も建玉変化が大きい重要Strikeです。

160.00円

Total OI 10,694枚。

心理的節目でもあり、オプション建玉も厚い水準です。

157.48円

Total OI 12,810枚。

CME OI Change +607枚。

158.10円とセットで監視したいStrikeです。

161.29円

Total OI 14,644枚。

Put OI 10,036枚。

160円を超えた場合の次の重要候補として注目できます。

11.Resistance / Support候補

オプションの巨大OIは、それだけで必ずSupportやResistanceになるわけではありません。

その前提で見ると、現在値より下では、

158.73円

158.10円

157.48円

が意識されやすい価格帯です。

特に158.73円は最大OI、158.10円は大幅なOI増加という特徴があります。

上方向では、

160.00円

160.64円

161.29円

が注目されます。

160.64円では+677枚のOI増加、161.29円では10,036枚のPut OIが確認されています。

12.今後注目すべきStrike

今後の日次データで特に追跡したいのは、

**158.73円**

**158.10円**

**160.00円**

**157.48円**

**161.29円**

の5つです。

特に158.10円については、今回+1,034枚増加しています。

次回以降もこのStrikeのOIが増えるのか、それとも減少するのか。

ここを追跡することで、一時的な建玉変化なのか、継続的なポジション形成なのかを判断する材料になります。

13.オプション建玉を相場分析に利用する際の注意点

CMEのOpen Interestは非常に有用なデータですが、OI増加をそのまま「新規買い」と解釈することはできません。

同様に、OI減少を単純に「売り」と判断することもできません。

また、巨大なOIが存在するStrikeだからといって、ドル円が必ずその価格で反発・停止するわけでもありません。

GammaとGEXについても、今回のXLSにはIV、正確な満期日、金利、Dealer Positionがないため、モデル推定と仮定シナリオとして扱う必要があります。

したがって、今回のCMEデータは「価格方向を断定する指標」ではなく、

**どこに市場参加者の建玉が集中しているのか**

**どこで建玉が増減しているのか**

を把握するための市場構造データとして利用するのが適切です。

14.まとめ

今回のCME USD/JPYオプション市場で最も重要なのは、ドル円の現在値周辺に建玉が非常に集中していることです。

最大OIは158.73円の18,601枚。

一方、最大の建玉増加は158.10円で+1,034枚。

さらに157.48円でも+607枚、160.64円では+677枚の増加が確認されています。

上方向には160円と161.29円に大きな建玉が存在し、下方向には158.73円、158.10円、157.48円に厚い建玉が形成されています。

したがって、オプション市場から見た現在のドル円の重要価格構造は、

**157.48~158.73円**

**159.36円前後**

**160.00~161.29円**

という形で捉えることができます。

今後はこのCMEデータを継続的に取得し、前日比・前週比の変化を追跡することで、今回見つかった158.73円、158.10円、160円、157.48円、161.29円の重要Strikeに建玉が積み上がっていくのか、それとも解消されていくのかを確認することが重要です。

特に158.10円の+1,034枚という大幅増加が翌日以降も継続するかどうかは、今回の分析で最も注目すべきポイントです。