2026.8.13(木曜日)【Nikkei225 オプション建玉 デイリーウォッチ】

2026.8.13(木曜日) 16:56【Nikkei225 オプション建玉 デイリーウォッチ】

日経225先物・オプションの建玉残高、当日の売買動向、そしてチャート(15分足・1時間足・4時間足・日足)を突き合わせ、市場が意識している価格帯を整理いたします。なお、日経225標準オプション8月限(2608)は翌8月14日がSQ算入日にあたり、本レポート時点はSQ前日となります。ミニオプションの週次限月260813は本日が満期日、次週足の260820が新規の中心限月として建玉が積み上がり始めている段階です。

JPX建玉残高データの要約

まず先物側の建玉残高から確認いたします。日経225標準先物の建玉残高は195,101枚となり、前日比+3,475枚の増加となりました。日経225miniは392,514枚(前日比+19,388枚)、日経225マイクロは109,863枚(前日比-690枚)となっています。当日の出来高で見ますと、標準先物48,820枚に対し、mini591,395枚、マイクロ724,043枚と、出来高ベースでは圧倒的にミニ・マイクロが上回っており、当日の値動きは個人・リテール主導のフローによって形成された可能性が高いと考えられます。一方で標準先物の建玉残高が着実に増加している点は、機関投資家サイドも方向感を持ってポジションを積み増している証left左と読み取ることができます。

1. オプション建玉サマリー(限月別)

日経225オプション(標準)については、8月限(2608)、9月限(2609)、10月限(2610)の3限月に建玉が分布しています。以下に限月別のプット・コール建玉残高とプットコールレシオ(PCR、建玉ベース)をまとめます。

限月 プット建玉合計 プット当日出来高 コール建玉合計 コール当日出来高 PCR(建玉)
2608(8月限・翌日SQ) 117,704 13,670 60,636 15,866 1.941
2609(9月限) 128,924 16,335 74,805 7,209 1.723
2610(10月限) 23,779 1,449 8,855 396 2.685
全限月合計 270,407 31,454 144,296 23,471 1.874

全体としてプットの建玉がコールを大きく上回っており、PCRは1.87倍とプット優位の構造が続いています。とりわけ10月限のPCRが2.68倍と突出しており、遠い限月ほどヘッジ・保険的なプット需要が積み上がっている構図が見て取れます。8月限は翌日SQを控え、出来高(プット13,670・コール15,866)が建玉に対して相対的に大きく、SQに向けたポジション調整の動きが活発化しています。

続いて日経225ミニオプション(週次限月)です。中心限月は本日満期の260813、および翌週の260820としてまとめます。

限月 プット建玉合計 コール建玉合計 PCR(建玉) 備考
260813 16,301 15,638 1.042 本日満期
260820 4,103 1,457 2.816 翌週限・新規建玉が積み上がり中
260827以降 71 32 2.219 建玉僅少
週次全体合計 20,517 17,129 1.198

週次ミニオプションは260813限が本日の満期を迎えるため、プット・コールともにバランスの取れた建玉構成(PCR1.04)となっていますが、これは満期接近によるアンワインド(手仕舞い)が進んでいるためと考えられます。一方、次週限の260820ではPCRが2.82倍とプット優位が鮮明であり、来週にかけてのヘッジ需要の方向性を示唆しています。

2. 主要ストライクの建玉集中状況

標準オプション(限月別・建玉上位)から見てまいります。8月限(2608、翌日SQ)の建玉上位は、プット側で65,000円(建玉5,015、前日比+70)が最大となり、次いで50,000円(4,781)、58,000円(3,852)、60,000円(3,761)、63,000円(3,340、出来高975と活発)が続きます。コール側では70,000円(4,415、前日比-355)が最大の壁を形成し、65,000円(3,365)、68,000円(3,028、出来高345)、69,000円(2,823)、71,000円(2,566)が続いています。翌日SQを控え、68,000円~70,000円のコール建玉と65,000円のプット建玉が現在値(68,270円前後)を挟む形で対峙しており、この価格帯がSQに向けたピン止めの候補ゾーンとなります。

9月限(2609)の建玉上位は、プット側で50,000円(8,953)、60,000円(8,347、前日比+281と本日大幅増)、30,000円(6,493)、55,000円(4,352、前日比+468で本日最大の増加幅)、59,000円(3,511、前日比+402)が目立ちます。コール側では65,000円(5,234)が最大、50,000円(4,650)、67,000円(3,168)、70,000円(3,139、前日比+493で本日最大の積み増し)、75,000円(3,022、前日比+207)が続きます。9月限は8月限のSQ通過後に主力限月へ移行するため、この55,000円~60,000円のプット買い増しと67,000円~70,000円のコール買い増しの動きは、今後1か月間のレンジ形成における重要な参照点となります。

10月限(2610)は建玉自体はまだ薄いものの、プット側で25,000円(3,375)、55,000円(2,010)、60,000円(1,669)、65,000円(1,258、前日比+108)、64,000円(1,150、前日比+100)、コール側で80,000円(1,763)、75,000円(1,379)、77,000円(1,007)が目立ち、遠い限月ながら上値75,000円~80,000円へのコールの仕込みが始まっている点が注目されます。

続いてミニオプション(週次限月・建玉上位、中心:8/20限)です。本日満期の260813限では、プット側で63,500円(1,123、前日比+435と本日最大の増加)、60,000円(1,089)、62,000円(1,035)が目立ち、コール側では70,000円(1,670、前日比+349)が最大ながら、68,000円(1,131、前日比-768)・69,000円(1,082、前日比-1,007)が大幅に建玉を減らしており、満期接近によるコールのアンワインドが顕著です。

翌週限260820では、プット側で58,375円(573、前日比+459)、65,000円(415、前日比+390)、64,000円(321、前日比+37)、68,000円(247、前日比+247で新規)が新たに積み上がっており、コール側では70,000円(254、前日比+216)、68,000円(252、前日比+17)、69,000円(217、前日比+47)が同様に新規建玉として形成され始めています。65,000円のプット、68,000円~70,000円のコールという配置は、標準オプションの主力ゾーンと概ね重なっており、来週にかけても同水準が意識されやすいことを示唆します。

3. 建玉データから見る今後の値動きの推測

プットコールレシオが標準オプション全体で1.87倍、とりわけ9月限・10月限で2倍前後まで高まっている点は、市場参加者が中期的な下振れリスクに対する保険(プット買い)を積極的に確保していることを意味します。ただし、これは必ずしも弱気相場を意味するものではなく、株価上昇局面でも保険需要としてのプット買いは高水準を維持しやすいため、あくまで「ヘッジ需要の厚さ」を示す指標として捉える必要があります。

一方、本日の建玉変化を見ますと、9月限プット55,000円(+468)・59,000円(+402)・60,000円(+281)という増加が目立ち、これは60,000円近辺を中期的な下値支持線として意識する動きが強まっていることを示唆します。同時にコール側では9月限70,000円(+493)・75,000円(+207)の積み増しが見られ、上値70,000円~75,000円を中期的なターゲットとして見る向きも存在することがわかります。

翌日にSQを迎える8月限については、68,000円~70,000円のコール建玉と65,000円のプット建玉に挟まれる形で、現在値がこのレンジの下限寄りに位置しています。SQに向けては、ディーラーのヘッジ(デルタ・ガンマ調整)の巻き戻しにより、当該レンジ内での値動きの収斂(ピン止め)が起こりやすく、大きな一方向のトレンドは出にくい可能性があります。SQ通過後の8月15日以降は、9月限が主力となり、55,000円~65,000円のプット層と65,000円~70,000円のコール層に挟まれた大まかなレンジ形成が意識されやすくなると推測されます。

4. チャート×JPXデータの統合分析

15分足から確認いたします。直近の値動きは、8月12日にかけて一旦68,900円台まで上昇した後、本日にかけて68,080円~68,400円のレンジでの調整に入っています。MACDはマイナス圏(-45.7、シグナル-62.4)でヒストグラムが縮小しつつあり下落の勢いは一服、Stochasticsは19.01(%K)・39.01(%D)とやや売られ過ぎ水準に接近しており、短期的な自律反発が入りやすい位置にあります。システムポイントで見ると、上値66,580円台からの戻りを試す中で67,660円~68,080円の帯がサポートとして意識されており、直近安値圏での底固めの様相を呈しています。

1時間足では、7月29日から7月30日にかけて付けた60,875円近辺の安値を起点に、明確な上昇トレンドが形成されています。直近高値は69,083円で、そこから調整を経て現在68,000円台後半で推移しています。MACDはプラス圏を維持しているものの、ヒストグラムが縮小しつつあり上昇の勢いはやや鈍化しています。Stochasticsは79.41(%K)・85.60(%D)と過熱感のある水準にあり、短期的な高値圏でのもみ合いないし小幅な調整が入りやすい局面と考えられます。Fibでは50.0%戻し(68,113円)近辺に価格が位置しており、この水準を維持できるかが目先の分岐点となります。

4時間足では、より大きな視点として5月半ばから6月にかけて73,758円(直近高値)まで上昇した後、7月末にかけて59,308円近辺まで大きく調整し、そこから8月にかけて再び上昇に転じている構図が確認できます。MACDはプラス圏で上昇しつつあり(679.7、シグナル661.2)、基調としては戻りを試す動きが継続しています。ただしStochasticsは90.45(%K)・86.94(%D)と極めて高い過熱水準にあり、短期的な調整が入る可能性には注意が必要です。Fibでは23.6%戻し(68,240円)のすぐ上で推移しており、この水準を明確に上抜けできるかが、次のレジスタンス38.2%(64,828円は既に上抜け済みのサポート)から11.8%戻し(70,999円)方向への試しにつながるかどうかの分水嶺となります。

日足では、2024年12月末以降の長期上昇トレンドラインが継続しており、7月末にかけて一旦25日線・75日線(62,777円~63,000円近辺)まで調整した後、直近で反発に転じています。MACDはマイナス圏(155.2、シグナル-628.1)にあるもののヒストグラムはプラスに転じつつあり、下落モメンタムの縮小が確認できます。Stochasticsは32.17(%K)・44.22(%D)と、売られ過ぎ水準からの回復局面にあり、ゴールデンクロス形成に向かう動きとなっています。Fibでは11.8%戻し(68,639円)のすぐ下に位置しており、この水準を明確に上抜ければ、史上最高値圏である0.0%(73,758円)方向への戻りを試す展開も視野に入ります。逆に23.6%戻し(63,519円)を再び割り込むようであれば、7月末の調整安値圏への回帯となり、長期トレンドラインのテストを迫られる可能性があります。

総合すると、15分足では短期的な調整・底固め、1時間足では上昇トレンド継続も過熱感によるもみ合いリスク、4時間足では23.6%戻し(68,240円)というレジスタンスへの挑戦局面、日足では長期上昇トレンド内での反発局面という、時間軸ごとにやや異なる位相が確認されます。このうち特に4時間足の23.6%戻し(68,240円)は、現在値68,270円前後とほぼ完全に一致しており、目先の攻防における最重要ラインと位置付けられます。

5. フィボナッチ水準×オプション建玉集中ストライクの突き合わせ

各時間軸のFib水準と、標準・ミニオプションの建玉集中ストライクを突き合わせますと、複数の顕著な一致(コンフルエンス)が確認できます。

第一に、4時間足の23.6%戻し(68,240円)は、標準オプション8月限コール68,000円(建玉3,028)、9月限コール68,000円(建玉2,232)、そしてミニオプション翌週限260820のコール68,000円(建玉252、本日+17)とほぼ完全に重なっています。これは現在値付近における最重要のレジスタンス/ピボットゾーンであり、この水準を明確に上抜けるかどうかが目先のトレンド方向を左右する分岐点になると考えられます。

第二に、1時間足の76.4%戻し(65,132円)および4時間足の38.2%戻し(64,828円)は、標準オプション8月限プット65,000円(建玉5,015、標準オプション全ストライク中最大級)、9月限プット・コール双方の65,000円(プット系列は別ストライクだがコール建玉5,234で最大)、さらにミニオプション翌週限のプット65,000円(建玉415、本日+390で急増)と重なっています。この65,000円近辺は、複数のFib水準とオプション建玉の双方から支持される、極めて強固な下値サポートゾーンとして機能する可能性が高いと考えられます。

第三に、日足の23.6%戻し(63,519円)および1時間足の88.2%戻し(63,800円)は、標準オプション8月限の63,000円(プット建玉3,340・コール建玉2,975)と近接しており、仮に65,000円のサポートを割り込んだ場合の二段目の下値防衛ラインとして意識される可能性があります。

第四に、日足の11.8%戻し(68,639円)は、標準オプション8月限コール69,000円(建玉2,823)・70,000円(建玉4,415、最大のコール壁)と近接しており、この68,600円~70,000円のゾーンを上抜けられるかどうかが、日足レベルでの本格的な戻り基調入りを判断する材料となります。

第五に、4時間足の11.8%戻し(70,999円)は、9月限コール70,000円(建玉3,139、本日+493で本日最大級の積み増し)と極めて近く、仮に68,000円~70,000円の壁を突破した場合の次のターゲットとして、市場が意識し始めている水準であることが読み取れます。

6. シナリオ分析

*アップシナリオ*

現在値68,270円前後から、4時間足の23.6%戻し(68,240円)および標準・ミニオプションのコール68,000円の壁を明確に上抜ける展開です。このゾーンを終値ベースで上抜けることができれば、次の抵抗として日足11.8%戻し(68,639円)、さらに標準オプション8月限コール69,000円(建玉2,823)・70,000円(建玉4,415)が控える68,600円~70,000円のゾーンを試す動きとなります。このゾーンについても、9月限コール70,000円が本日+493枚と大幅に積み増されていることから、いったんは強い上値抵抗として機能しやすいものの、これを消化して上抜けた場合には、4時間足の11.8%戻し(70,999円)、そしてその先は6月に付けた直近高値73,758円方向まで戻りを試す展開が視野に入ります。このシナリオが実現する場合、翌日の8月限SQに向けて、コールの売り方(オプション売り建て筋)による踏み上げ的なヘッジ買いが入りやすく、短期的な加速局面を伴う可能性があります。ただし、1時間足・4時間足のStochasticsが共に80台以上の過熱水準にあることから、上昇の初期段階では一本調子ではなく、68,600円~70,000円のレジスタンス帯で複数回のもみ合いを経る展開になりやすいと考えられます。星の数で表すと、目先の68,600円到達については3つ星程度、70,000円台を明確に上抜けて73,000円台を試す展開については2つ星程度の確度と見ております。

*ダウンシナリオ*

4時間足23.6%戻し(68,240円)を上抜けられず、標準・ミニオプションのコール68,000円の壁に頭を押さえられる形で反落する展開です。この場合、まず1時間足50.0%戻し(68,113円)を割り込み、次に9月限プット60,000円(建玉8,347、本日+281)・55,000円(建玉4,352、本日+468)が厚く積み上がっている60,000円近辺までの調整が意識されますが、その手前に位置する65,000円のゾーンが最初の重要な防衛ラインとなります。この65,000円は、1時間足76.4%戻し(65,132円)・4時間足38.2%戻し(64,828円)というFib水準と、標準オプション8月限・9月限双方のプット・コール建玉が集中する価格帯であるため、ここでいったん下げ止まりやすいと考えられます。仮にこの65,000円のサポートを明確に下抜けた場合には、日足23.6%戻し(63,519円)・1時間足88.2%戻し(63,800円)と重なる63,000円近辺、さらにその下の25日線・75日線が位置する62,700円~63,000円までの調整も視野に入ります。プットコールレシオが9月限・10月限とも2倍前後まで高まっていることを踏まえると、下値では既に相応のヘッジ(プット買い)が入っていることになり、急落した場合にはプットの利益確定売りやディーラーのショートガンマ解消売りが交錯し、値幅の出やすい局面となる可能性があります。星の数では、65,000円までの調整については3つ星程度、63,000円近辺までの深押しについては2つ星程度の確度と見ております。

*レンジシナリオ*

翌日にSQを控える8月限のオプション建玉構成から見ると、直近では65,000円のプット壁と68,000円~70,000円のコール壁に挟まれた67,000円~70,000円程度のレンジ内での上下動が最も蓋然性が高いと考えられます。とりわけ、本日満期のミニオプション260813限において68,000円・69,000円のコール建玉が大幅に減少(それぞれ前日比-768・-1,007)している一方、70,000円のコール建玉はむしろ増加(+349)していることから、SQに向けたディーラーのヘッジ調整は68,000円~70,000円のレンジ内で吸収されやすい状況にあります。このレンジシナリオでは、15分足・1時間足レベルでの短期的な上下動を繰り返しながら、明確な方向感が出るのは9月限が主力限月に切り替わる8月15日以降になると推測されます。9月限のプット・コール双方の建玉配置(プット55,000円~60,000円、コール65,000円~70,000円)を踏まえると、SQ通過後もしばらくは65,000円~70,000円という、やや広めのレンジで推移する可能性が相応にあります。星の数では、SQ前日である本日から翌日にかけての67,000円~70,000円でのレンジ推移については4つ星程度、9月限移行後の65,000円~70,000円でのより広いレンジ形成については3つ星程度の確度と見ております。

なお、本レポートにおける価格・水準はMetatrader5および公表データに基づくものであり、実際のトレードにあたってはScalper-Nikkeiのシグナルを主軸としてご判断いただくことを推奨いたします。オプション建玉のデータは将来の値動きを保証するものではなく、あくまで市場参加者のポジション分布を示す参考情報としてご活用ください。