銀行システムのぜい弱さと市場パニックの連鎖に関する提言

銀行システムのぜい弱さと市場パニックの連鎖に関する提言

現在の銀行システムにおいて、ノンバンクとの結びつきが強まることで生じている構造的な脆さに、改めて注意が向けられています。バークシャー・ハサウェイの会長は経済専門局CNBCのインタビューの中で、金融システムにぜい弱な兆候が現れ始めているとして、強い警戒感を呼びかけました。

こうした警鐘の背景にあるのは、一つの問題が連鎖的に他へ広がってしまうという、現代の市場が持つ複雑な相互作用です。バークシャー・ハサウェイの会長は、ひとたび市場がパニックに陥れば、人々は満員の劇場で火事に遭った時のように一斉に出口へと殺到するだろうと述べています。他人より先に逃げ出すことが有利だと考える心理が、混乱をさらに大きくしてしまうというわけですね。バークシャー・ハサウェイの会長ご自身は足が速くないので、後ろで「皆さん落ち着いてください」と言うことしかできないだろう、という冗談を交えつつも、こうした投資家心理の危うさを強調されています。

具体的な詳細に目を向けると、最近の信用市場の混乱を受けて、多くの投資家の間で動揺が広がっていることが分かります。特に、銀行やプライベートクレジットファンドの貸借対照表にどれほどのリスクが蓄積されているのかという点が懸念されているためです。こうした事態を防ぐためにも、経済を回す重要な歯車であるJPモルガン・チェースのような大手銀行の役割を重視し、金融システムの安定を連邦準備制度理事会(FRB)の最優先課題に据えることが極めて重要だと言われています。

こうした知見を述べているバークシャー・ハサウェイの会長は、昨年12月に同社の最高経営責任者を退任されました。1兆ドル規模の資産を誇るバークシャー・ハサウェイは、保険やエネルギー、鉄道といった幅広い事業を手掛ける一方で、アメリカン・エキスプレスなどの金融機関への投資も長年続けてきた経緯があります。現在95歳になるバークシャー・ハサウェイの会長による今回の分析は、こうした豊富な知見と長期的な投資経験に基づいたものです。