CME USD/JPY Option Daily Watch【2026.9.3(木)】

CME USD/JPY Option Daily Watch【2026.9.3(木)】

1.CMEドル円オプション市場の現在の状況

9月3日のCME Japanese Yen Optionsでは、Call Open Interestが101,813枚、Put Open Interestが94,242枚、Total Open Interestは196,055枚となりました。

日付 Call OI Put OI Total OI
9/1 96,235 89,055 185,290
9/2 98,112 92,388 190,500
9/3 101,813 94,242 196,055

9月1日から9月3日までの3日間でTotal OIは10,765枚増加しました。Call、Putともに建玉が増加しており、オプション市場全体でポジションが積み上がっている状態です。

一方、9月3日のドル円は156.36円まで急落した後、156円台後半で推移しています。17時31分時点では156.78円付近でした。

2.満期別のCall / Put建玉

Expiration Type Call OI Put OI Total OI Put/Call OI Ratio
SEP 26 Monthly 37,320 41,082 78,402 1.101
DEC 26 Monthly 20,805 16,320 37,125 0.784
OCT 26 Monthly 15,025 19,522 34,547 1.299
NOV 26 Monthly 9,341 7,360 16,701 0.788
MAR 27 Monthly 2,339 1,254 3,593 0.536
JAN 27 Monthly 2,183 488 2,671 0.224
FEB 27 Monthly 1,355 803 2,158 0.593
MAY 27 Monthly 1,978 3 1,981 0.002

最大の満期は9月限で、Total OIは78,402枚。Put OIが41,082枚、Call OIが37,320枚で、Put/Call OI Ratioは1.101です。

3.主要Monthly Optionsの詳細分析

9月限では6250、6300、6350、6400などに建玉が集中しています。

特に6300、すなわちUSD/JPY換算で158.730159円が重要です。9月限だけではなく複数の満期にまたがって建玉が集中しており、全Expirationを合計するとTotal OIは19,286枚に達します。

4.Weekly Optionsの特徴

Weekly Expiration Call OI Put OI Total OI Put/Call
Friday Week 2 SEP 26 3,712 2,163 5,875 0.583
Monday Week 2 SEP 26 2,495 130 2,625 0.052
Friday Week 3 SEP 26 888 1,566 2,454 1.764
Thursday Week 1 SEP 26 1,666 64 1,730 0.038
Wednesday Week 2 SEP 26 373 1,247 1,620 3.343
Wednesday Week 4 SEP 26 528 33 561 0.063
Friday Week 4 SEP 26 244 287 531 1.176
Friday Week 1 OCT 26 422 24 446 0.057

WeeklyではFriday Week 2が5,875枚で最大です。Weeklyは満期が近いため、Monthlyとは分けて観察する必要があります。

なお、今回の公開データにはWeek番号は存在しますが、正確な暦上の満期日そのものは確認できません。

5.Strike別の最大建玉

順位 CME Strike USD/JPY Call OI Put OI Total OI
1 6300 158.730159 4,607 14,679 19,286
2 6200 161.290323 4,334 9,292 13,626
3 6400 156.250000 10,387 2,753 13,140
4 6250 160.000000 1,853 10,561 12,414
5 6500 153.846154 11,182 875 12,057
6 6350 157.480315 7,778 3,088 10,866
7 6100 163.934426 59 9,453 9,512
8 6550 152.671756 6,576 1,656 8,232
9 6275 159.362550 2,947 4,394 7,341
10 6450 155.038760 6,227 1,110 7,337

6.OI Changeから見えるポジション変化

Expiration Strike USD/JPY Call Change Put Change Total OI
NOV 26 6300 158.730159 +2 +1,143 3,189
OCT 26 6250 160.000000 +4 +1,041 2,759
NOV 26 6700 149.253731 +751 0 1,659
NOV 26 6350 157.480315 +674 +2 2,943
SEP 26 6350 157.480315 -664 0 4,432
Weekly Friday W2 6300 158.730159 0 +620 832
Weekly Friday W2 6550 152.671756 +431 0 1,747
DEC 26 6700 149.253731 +368 0 2,007
Weekly Thursday W1 6375 156.862745 +350 0 850

注目すべきは158.73円と160円です。158.73円ではPut OIが大きく増加し、160円でもPut側の建玉増加が確認されています。

7.3日間のOI推移

Strike USD/JPY 9/1 OI 9/2 OI 9/3 OI 3日間増加
6300 158.730159 16,975 17,669 19,286 +2,311
6250 160.000000 10,683 12,105 12,414 +1,731
6275 159.362550 6,122 7,262 7,341 +1,219
6700 149.253731 4,619 4,589 5,730 +1,111
6550 152.671756 7,378 7,481 8,232 +854
6150 162.601626 6,168 6,449 6,962 +794
6400 156.250000 12,368 12,641 13,140 +772
6425 155.642023 1,757 2,286 2,456 +699
6350 157.480315 10,370 10,421 10,866 +496
6500 153.846154 11,637 11,963 12,057 +420

8.ドル円の重要オプションゾーン

Put OI集中ゾーン

158.73~161.29円

158.73円、160.00円、161.29円を中心にPut OIが集中しています。

Call OI集中ゾーン

153.85~157.48円

153.85円、156.25円、157.48円などに大型Call OIが存在します。

Total OI集中ゾーン

156.25~161.29円

現在値156.78円の周辺から160円台まで、大型建玉が連続して存在しています。

9.Gamma分析

今回のCME公開ファイルにはImplied Volatility、正確なExpiration Date、Interest Rateが含まれていません。そのため、以下は実測Gammaではなく、Black-76モデルによる仮定条件下のGamma推定です。

CME公式仕様ではJapanese Yen OptionsはEuropean styleで、満期時にITMであれば原資産先物へ受渡しされます。また、月間オプションの満期ルールは第3水曜日の直前の第2金曜日です。2026年9月限については2026年9月11日を近似満期日として扱い、9月3日からのTime to Expirationを約8日、Forward≒Spot=156.78円、金利差を無視、IVを8%・10%・12%と仮定して計算しています。

なお、Gammaは9月限Monthlyを対象としたモデル値です。異なる満期を同一のTで計算してはいません。したがって、全ExpirationのOIを単純にこのGammaへ掛けた値を実測GEXとみなすことはできません。

CME Strike USD/JPY Gamma @8% Gamma @10% Gamma @12%
6400 156.250000 0.205891 0.167153 0.140410
6350 157.480315 0.200605 0.164625 0.139099
6300 158.730159 0.125382 0.122036 0.113126
6250 160.000000 0.049740 0.067629 0.075174
6500 153.846154 0.059650 0.075434 0.080613

この仮定では、現在値156.78円に近い156.25円と157.48円のGammaが相対的に高く、短期満期における価格感応度が大きい領域となります。一方、158.73円ではIV上昇に伴ってGammaが緩やかに低下する一方、160円では8%から12%へのIV上昇でGammaが上昇するという違いも確認できます。

10.GEX分析

今回のCME公開データだけではDealer Positionが分からないため、DealerのLong Gamma / Short Gammaを確定することはできません。

そこで、実測GEXではなく、9月限MonthlyのOIにモデルGammaを掛けたGamma×OIの参考GEXプロキシを示します。これはGammaの相対的な集中度を見るための参考値であり、通貨建ての実測GEXではありません。

CME Strike USD/JPY SEP26 Call OI SEP26 Put OI Total OI 参考GEX @8% 参考GEX @10% 参考GEX @12%
6400 156.250000 4,342 519 4,861 1,000.84 812.53 682.53
6350 157.480315 2,982 1,450 4,432 889.08 729.62 616.49
6300 158.730159 1,943 5,293 7,236 907.27 883.05 818.58
6250 160.000000 1,169 6,283 7,452 370.67 503.97 560.20
6500 153.846154 3,344 5 3,349 199.77 252.63 269.97

参考GEXプロキシでは、156.25円、157.48円、158.73円付近が比較的大きくなっています。特に158.73円はPut OIが大きいため、Gammaと建玉を合わせた参考値でも高い水準になります。

ただし、これはあくまで仮定条件によるGamma×OIであり、Dealerのポジション方向が不明なため、市場全体のSigned GEXやDealerのGamma方向を示すものではありません。

11.現在のドル円市場で意識されやすいStrike

Strike USD/JPY 現在値156.78円との差 Total OI 主な特徴
6400 156.250000 -0.53円 13,140 現在値に最も近い大型OI
6350 157.480315 +0.70円 10,866 大型Call OI
6300 158.730159 +1.95円 19,286 全体最大OI・Put集中
6250 160.000000 +3.22円 12,414 Put OI・3日間増加
6500 153.846154 -2.93円 12,057 Call OI最大級

12.Resistance / Support候補

Resistance候補

157.48~160.00円を上方向の重要ゾーンとして注目します。

157.48円には7,778枚のCall OI、158.73円には19,286枚のTotal OI、160円には12,414枚のTotal OIがあります。

特に158.73円は全Expirationを横断して最大の建玉であるため、上方向へ戻した場合に市場参加者から意識されやすい価格帯の候補です。

Support候補

155.04~156.25円が下方向の重要ゾーン候補です。

156.25円には13,140枚のTotal OIがあり、現在値156.78円から約0.53円下に位置しています。

ただし、巨大OIが存在することだけで「必ずそこで止まる」と判断することはできません。

13.今後注目すべきStrike

  1. 158.73円:Total OI 19,286枚で全体最大。3日間で+2,311枚。
  2. 156.25円:現在値から約0.53円下でTotal OI 13,140枚。
  3. 157.48円:現在値から約0.70円上でCall OI 7,778枚。
  4. 160.00円:Put OI 10,561枚、3日間でTotal OI +1,731枚。
  5. 153.85円:Call OI 11,182枚と大型Call建玉が集中。

14.オプション建玉を相場分析に利用する際の注意点

今回の分析では、CMEが公表するOpen Interest Changeと、前日のファイルから計算したFile-to-File OI Changeを別物として扱っています。

また、OI増加は新規買いを意味するとは限らず、OI減少も単純に売りを意味するものではありません。

さらに、今回のCME公開データにはIV、正確な満期日、Dealer Positionが存在しないため、Gamma/GEXについては実測値ではなく、Black-76モデルによる仮定条件下の推定値および参考GEXプロキシとして扱っています。

15.まとめ

9月3日のCMEドル円オプション市場で最も注目すべきStrikeは158.73円です。全Expirationを横断したTotal OIは19,286枚と最大で、そのうちPut OIが14,679枚を占めています。

さらに9月1日から9月3日までの3日間で、158.73円に対応する6300 StrikeのTotal OIは16,975枚から19,286枚へ増加しており、+2,311枚の積み上がりとなりました。

一方、現在値156.78円に最も近い大型建玉は156.25円です。ここには13,140枚のTotal OIがあり、現在値との差は約0.53円です。

上方向では157.48円、158.73円、160円が重要な候補となり、下方向では156.25円、155.04円、153.85円が意識されやすい価格帯として注目されます。

今回のGamma分析では、CME公開データにIVや正確な満期日がないため、Black-76モデルを用いて、Forward≒Spot=156.78円、満期まで約8日、IV8%・10%・12%という仮定条件で推定しました。モデルGammaでは156.25円、157.48円付近の感応度が比較的大きく、建玉を加味した参考GEXプロキシでも156.25円、157.48円、158.73円付近が注目される領域となっています。

ただし、Dealer Positionが公開データから確認できないため、これらのGammaやGEXからDealerがLong GammaなのかShort Gammaなのかを断定することはできません。

今回のデータだけからドル円の上昇・下落を断定することはできません。しかし、156.25円から160円にかけて非常に厚いオプション建玉が連続して存在していることは、現在のドル円を分析するうえで重要なポイントです。

今後は今回確認された156.25円、157.48円、158.73円、160円などの重要Strikeについて、翌営業日以降のOI変化を継続的に追跡することが重要です。特に158.73円の19,286枚という最大建玉が今後さらに積み上がるのか、それとも減少に転じるのかを確認することで、ドル円オプション市場の価格構造の変化をより明確に把握できます。

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