米国とイランの交渉を巡る思惑と不透明な行方
中東情勢を背景に、イラン側の代表は和平交渉に際し、トランプ米政権に対してバンス副大統領との協議を望む意向を伝えたとされています。関係者によると、これまで窓口となっていた米国の特使やトランプ政権の上級顧問との交渉再開は望んでいないとのことです。
この意向は非公式ルートを通じて米国側に伝えられました。イスラエルと米国が軍事行動に踏み切る前に交渉が決裂したことで、相互の信頼が大きく損なわれたとみられています。そのため、イラン側は、従来の交渉担当者を含む枠組みでは前向きな成果は期待しにくいと判断している可能性が示唆されています。
一方で、バンス副大統領については、他の関係者と比べて戦争終結に向けた立場に理解を示す人物と受け止められているようです。関係者の間では、同副大統領が紛争終結に強い意欲を持っているとの見方も出ています。
ただし、地域の関係者の中には、バンス副大統領が交渉に加わること自体に慎重な見方もあります。紛争の終結を巡る交渉は非常に難しく、誰が関与しても簡単には進まないと考えられているためです。
また、米国の特使は現在も米側の担当として深く関与しており、実務面では引き続き重要な役割を担っています。別の関係者によれば、最終的にはイラン側も、トランプ政権が指名する交渉役と向き合わざるを得ない可能性が高いとみられています。
別の関係者は、「誰が派遣されるかにかかわらず、イラン側は対応するしかありませんが、それでも希望や相性の問題がなくなるわけではありません」と話しています。
これに先立ち24日、トランプ大統領は、自身の外交チームの主要メンバー全員が交渉に関与していると説明しました。さらに、ホワイトハウス報道官は米国を代表して交渉に当たる人物を決めるのはトランプ大統領であると述べています。
同報道官は、バンス副大統領やルビオ国務長官、米国の特使、そしてトランプ政権の上級顧問などが、いずれも交渉に関与していると説明しました。
一方で、別のホワイトハウス当局者は、地域の関係者による情報発信について、大統領の立場を弱める意図があるとの見方を示しています。この当局者は、「地域の関係者のみを情報源とした内容は、外国による組織的な影響工作の可能性がある」と指摘しています。
なお、今週中にもパキスタンの首都イスラマバードで米国とイランが会談する可能性は残されていますが、関係者の間でも実現性については慎重な見方が広がっています。開催を後押ししている側の中でも、実際に実現するかどうかは不透明だと受け止められているようです。

