ドイツが防衛費を4年で2倍余りに拡大へ、年約28兆円に

ドイツは、今後4年間で防衛費を大きく増やし、総額でおよそ1620億ユーロ(約28兆円)に達する見通しです。この中にはウクライナへの支援も含まれており、背景には、ヨーロッパでロシアの動きがより脅威と見なされるようになっていることがあります。ドイツ政府は、これまで後回しにされがちだった軍備の立て直しに、今後しっかりと取り組む姿勢を示しています。

政府関係者によると、メルツ首相とクリングバイル財務相は、ドイツ連邦軍の体制を根本から見直す作業を進めており、2029年までに防衛費を国内総生産(GDP)比で3.5%まで引き上げることを目指しているそうです。現在のGDP比2%から比べると、かなりの増額になります。

また、その一環として、年間約90億ユーロをロシアとの戦争を続けるウクライナへの支援にあてる方針です。

メルツ氏が率いる保守連合と、クリングバイル氏の所属する社会民主党(SPD)による連立政権は、2年続いたマイナス成長から経済を立て直すとともに、インフラや軍事の分野で長年続いてきた投資不足の解消を進めていくとしています。

なお、ドイツ政府が28日に発表した資料によると、来年度の純債務は899億ユーロとなる見込みで、2029年にはこれが1269億ユーロに拡大するとの見通しも示されました。

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